内田勝正さん

内田勝正さん、と聞いても大半の方はご存じないだろう。私もそうだった。今日の訃報欄に名前だけ記されていても、目に留めることはなかったに違いない。「時代劇悪役」という見出しがなければ。

 

個々の番組についてはまた触れる機会もあると思うが、いつの頃からか時代劇が好きである。平日は毎日4本もの番組を見ている。そんな私にとって内田勝正さんは、それこそ何れかの番組で毎日のように出会っている顔で、家族の次に「最もお目にかかっている方の一人」と言っても過言ではない。興味を持たれた方は一度画像検索してほしい。日頃時代劇を見ない方もどこかで見たような覚えがあるのではなかろうか。悪役の必須条件である、一度見たら忘れられない顔の持ち主だから尚のこと。

 

なぜ時代劇が好きになったのか、ストーリーが勧善懲悪で分かりやすいというのもあるだろう。そして私的にはあといくつか理由がある。

・役者の演技力

私が見ているのは昭和の作品ばかりだが、これらを見ていると昔の役者の方が演技力が数段上だったように思えてならない。(もっとも現今のドラマは人気アイドルが主役や主な役回りを担っているという事情もあろう。しかし本業の役者同志で比べても昔の方が芸達者だったように思える。)

 

吉本新喜劇に通じる考えさせられるストーリー

我々の世代は土曜日はまだ半ドンの時代で、友人との待ち合わせは昼の吉本新喜劇を見終わってから、というのが定例であった。今の新喜劇も充分面白いが、当時の新喜劇は面白いプラス何かがあり、かけがえのない人生勉強の場でもあった。今、また時代劇に魅かれるのはその頃のノスタルジーが蘇っているのかもしれない。

 

それと偶にあるのが

・思わぬ美人女優との出逢い

主役、準主役といった位置づけではないが、時々目の覚めるような美貌の女優を画面に見つけハッとすることがある。当時ならどうしようもなかっただろうが、そこは録画の有難さ。キャストを見直して名前を確認、早速インターネットで調べるという便利さは只々テクノロジーに感謝。特に印象に残っている方として仁和令子さん、山口智子さん(同姓同名)の両名を挙げておこう。