パート2はつまらない

当地は徳川吉宗公のお膝元ということもあってか、「暴れん坊将軍」が平日昼に放送されている。同じ時間帯にはBSでの放送もあり、毎日2回上様にお目通り出来るのは今の生活の喜びのひとつだ。

 

2つを比べるとBSの放送がより古い年代の再放送で、配役(役者)、ストーリー全てにおいて古い方が一枚も二枚も面白い。

 

これは何も「暴れん坊将軍」に限った話ではなく「水戸黄門」や「桃太郎侍」なども基本的な大筋は何も変わっていないのに古いものほど面白い。「水戸黄門」に至っては初代の東野英治郎版以外は認めないという強者もいるという(確かジャイアント馬場さんがこれに近い意見だった)。

 

時代劇だけではない、今のドラマも映画もパート2以降は大抵つまらない。私が今まで見たドラマでベスト3に挙げられる「ショムニ」も最初のが圧倒的に面白かった。パート2の方が評価が高かったのは昔懐かしの「ゴッドファーザーPartⅡ」くらいか(初作で圧倒的な存在感を示したマーロン・ブランドが出ていなくてこの評価は凄い)。

 

考えれば初作の評価が高かったからこそ「二匹目のどじょう」を狙ってパート2を作るので、そのさもしい根性の時点で初作に及ばないのも当然だろう。

 

これと同じことかは分からないが、私が過去、新聞や業界誌に採用された投稿もあまり深く考えずに一気に勢いで書き上げたものが多く、時間を掛けたり、推敲を重ねたものは意外と不採用になる場合が多い。

 

名作のパート1に呪縛されて、何とか乗り越えようという力みが結果的に面白くなくなる要因になっているのかもしれない。