若い人たちへ

少し前に「歴史の証言者」というタイトルのブログを書いた。

 

断言してもよい。今のコロナ騒ぎは遠くない将来、教科書に載るほどの大事件として扱われるようになる。全世界で旅行や買い物どころか外出そのものが厳しく取り締まられ、国によっては医療そのものが崩壊している。どう少なく見積もっても第2次大戦以降最大の危機であることは間違いなさそうだ。

 

だから、今のこの異常な世界の状況を出来るだけ、事細かに記憶しておいて欲しい。将来、子供から聞かれた時に教科書やビデオでは分からない、生きた情報を伝えられるように。

 

その為にはなるべく、自分たちの暮らしや、日常生活に直結する事柄をよく覚えておくことだ。長女は念願の新居を建築中だが中国から浴槽やトイレ、洗面台が入ってこないので引き渡し時期の見通しが立たない。先日妻の知り合いが新幹線を利用したら一つの車両に3、4人しか乗っていなかった。これらは正に生きた証言だ。

 

私が若い方に伝えられる証言としては、例えば昭和天皇崩御前後の日本全体を覆った自粛ムード。テレビ画面には天皇陛下が何CC下血されましたとか、何CC輸血しましたなどの情報が毎日報じられ(今考えても何のためにこんな情報を伝えていたのか分からない)、職場には忘年会、新年会を行わないよう通知が届いた(個人で行うことまでは禁止されなかったが予約する際に会社名を使うことは禁じられた)。

 

また、「公私を問わず派手な歌舞音曲(かぶおんきょく)を慎むように」と付言されていたことも記憶に鮮明だ。何故なら私はこの時まで”歌舞音曲”という言葉を知らなかった。

 

今書いていてひとつ思い出した。当時フォークシンガーの井上陽水氏が出演している自動車のテレビCMが放送されていたが、車の窓を開けながら陽水氏が「皆さん、お元気ですか?」というセリフがいつの頃からか口パクになっていた。

 

今回のコロナ騒ぎが将来、教科書に載ること間違いなしの大事件と書いた。しかし、心のどこかでこのような地球的規模の試練はこれからも定期的に起こりそうな気がしていることも否定できない。それは石原慎太郎氏が東日本大震災を”天罰”と言った感覚に近い。

 

どうか、この予感だけは当たりませんように。