深夜のドラマ

 

昨日のニュース番組で「オリンピックの順延が決まって急に感染者が増え始めたのはそれまで隠していたのではないか」との発言があった。

 

まさかと思うがあり得ない話ではない。我々には何の材料もない。

 

妻が2、3年前からすっかり韓国ドラマの虜になったため共通で見る幾つかの番組を除き、それ以外は別室でそれぞれに見たいものを見るようになった。

 

私が見ているのは何回も触れている時代劇の他にニュース関連、ドキュメンタリー、動物モノ等さまざまだが、深夜ドラマも欠かせないジャンルのひとつである。

 

元々この時間帯の番組は全くのノーチェック地帯だったが、数年前の「深夜食堂」や「孤独のグルメ」などの名作がきっかけで一挙に開眼、以降新番組はくまなくチェック、第一回を見て継続して見るか決めている。

 

そんな中で、今シーズンの深夜ドラマでも1番楽しみに見ていた「ハイポジ」が昨日最終回を迎えた。

https://www.tv-osaka.co.jp/high-posi/

 

頭を強打して意識を失った46歳の男が気が付くと30年前の高校生に戻っており、好きだったけど打ち明けられなかった女の子にアタックするなど、もう一度高校生活をエンジョイするというのが主なストーリー。最終回ではまた現世に戻ってくるのだが…。

 

もう一度あの時代に戻れたら、とかもう一度やり直せたら、は男女問わず一度は考えたことがあると思うが、男の方がより多く夢想する機会が多いのではないだろうか。

 

配偶者に先立たれた夫婦の場合、男は急に弱り、老け込む。一方で女は益々元気になり、若返る。とはよく聞く話だ。私と妻の両親も父が亡くなって数年経つが両方の母は益々元気だ。

 

想像するに、妻を亡くした男はいつまで経っても妻と過ごした日々や元気だった面影が忘れられず滅入るばかり。一方、女性もいっときは悲しみに暮れるものの、いつまでも現実逃避していられないと気づくので日常生活に戻るのも早い。これは情深いとか薄情とかの話ではなく、持って生まれた性分の違いに根差したものであり、なればこそ男の方が「れば、たら」を考えることが多いのではなかろうか。

 

かく言う私もこの歳になっても、未だにもしあの時に戻れたらと考え、夢想するのは日常茶飯だ。

 

最後に妻へ。さだまさしは好きでははないが、関白宣言の一句を借りる。「俺より先に死んではいけない」。