最高の美味

昨日は珍しく、複数の占いで大吉だったのでロト6を買おうと外出のついでに通りすがりの販売所に立ち寄ったが、休業要請のせいか知らないがしばらく休店とのこと。もっとも買えなかったことが大吉だと言われたら返す言葉もないが。

 

昔読んだ学生向け月刊誌で、世界中の美味を食べ尽くした某フランス人が何が一番美味かったか聞かれ「○(地名忘却)で食べた生ガキ」との答だったというのを覚えている。

 

大体の暗算だが60年生きて産まれた日から毎日3食きっちり食べていたとしたら、60x365x3で凡そ65千食になる。

 

これはこの場を借りて多いにアピールしておきたいが妻も母もなかなかの料理上手で本当に有難いことだと思っている。

 

だから家の内外、数限りない美味しいものを食べてきた。でも、その中でのナンバーワンを選ぶことに迷いはない。クエ雑炊である。

 

私が滋賀県に住んでいた頃、実家からクエを送ってもらったことが何度かある。言うまでもなく超の字の付く高級魚、それもかなりの量だったから云万円は下るまい。

 

家族だけで食べるのは勿体ないと会社の同僚を招いてのクエ鍋パーティを都度催した。そんなある一回で、締めの雑炊をせずにお開きになった回があり(多分皆飲み過ぎたのだろう)、翌朝前日の残り汁(既にゼラチン状になっていた)で雑炊を作ったのだが、その美味かったこと!その前にも後にもクエ雑炊は食べている筈だが、これ程美味いとは感じなかった。

 

理由としては

①一晩置いたことでより一層旨味が滲み出た。

②飲んだ後なので味覚が鈍っていた。

の2つが考えられる。恐らくほとんど②に依るものだろう。勿体ないことをしたものだ。

 

まあ、でもこの時の雑炊の美味さはちょっと例えようがない。妻や母には悪いがこの雑炊の味はぶっちぎりで、生涯のナンバーワンになる可能性も高い。

 

私は釣り番組、なかでも巨大魚や怪魚の番組が好きだが、よく聞くのは「昔はもっとデカイのがうじゃうじゃ居た」という話だ。私が初めて熱帯魚を飼ったのは中学生の時だが、その頃の熱帯魚の本にはピラルク(世界最大の淡水魚)の大きさは7メートルと書かれていた。なのに今は平均3メートル、大きくなっても4.5メートルになっている。統計が間違っていたのか、ピラルク自体が小さくなったのか・・・。

 

クエも最近は小型化しているらしい。もっとも、ずっと昔はグロテスクな見た目から食べずに捨てられていた時期もあったとか。その頃のクエはもっと巨大で美味かったのだろう。

 

前に書いた覚えがあるが、肉も野菜も生産効率第一になって大幅に味が落ちている(らしい)。

 

上記の釣り番組ではないが、海の魚の味も落ちているのかも知れない。だからあの時のような上質のクエ自体が獲れなくなっていることも大いに考えられるのだ。