つい、尊敬

東海林さだおさんの漫画、タンマ君(サラリーマン専科だったかも知れない)に今でも覚えている思い出深い回がある。

 

お昼ごはんにラーメン屋さんに行ったタンマ君、本当はチャーシュー麺を食べたいのだが高くて手が出ない。仕方なく普通のラーメンを食べていると、そこへやって来た別の客、迷うことなくチャーシュー麺を頼み、さっさと食べて席を立った。テーブルを見ると何とチャーシューが2.3枚残っている!思わず尊敬の眼差しで客を見送るタンマ君であった・・・。

 

実を言うと私もそっくりの経験がある。大学生時代のことだ。牛丼の吉野家がオープンし、”牛丼の並盛り”のみ200円(他のメニューは通常料金)のキャンペーンが行なわれた。店は押すな押すなの大行列。満員の客が食べているのはもちろん全員、並盛。

 

これが人生初牛丼だった私、「こんな美味いものがこの世にあったのか!」夢中で食べているところへ入ってきた30歳前後のサラリーマン風だったように思う。オーダーしたのが「大盛り」。私よりびっくりしたのはお店の人だ。キャンペーンの内容を話し、大盛りは通常料金ですよと説明したが、「大盛りでいいです。」確か、大盛りは並盛りキャンペーン価格の3倍くらいしたのではないか。

 

カッコよかったな〜。