こんな感覚でした。

今見ている番組で「いまだにこれだけFAXが使われている国は日本(と韓国)だけ。アメリカのスミソニアン博物館ではFAXは過去の産業遺産として展示されている。」との発言があった。

 

FAXすら珍しかった数十年前、FAXは送った原稿そのものが先方に届くものだ、そう思っている人が確実に何割かいた。

 

写真を撮られると魂を奪われるので不吉、明治初期のそんな話を聞いた方も多いと思う。人のことは笑えない。小学生時代に読んだ本に「小さなテレビにはジャイアント馬場の全身は映らない。○か☓か。」というクイズがあり、かく言う私も一瞬「えっ、どやろ?」と思ったことを覚えている。

 

母は「電話ですら何故話せるの分からないのに、テレビが何故映るのか分かる訳がない。」というのが口癖だが、電話が何故、何百キロのみならず地球の裏側とも話せるのか説明出来る人がどれだけいるだろうか。

 

故人だがある落語の大師匠が無理矢理携帯電話を持たされた。ある日師匠がお忍びで蕎麦屋で食事していると携帯が鳴り、その時の師匠の第一声「どうしてここに居るのが分かったんだ!」

 

誰だったか忘れたが、ある大作家は携帯電話どころか固定電話もけして持とうとしなかったという。その方曰く「電話ほど迷惑なものはない。こちらの都合などお構いなしに掛かってくる。」

 

いや、おっしゃる通り。四六時中スマホを手放さない(手放せない)連中に聞かせてやりたい。