人生で一回きりゴルフでワンラウンド廻ったことがある。どういう経緯だったか忘れたが、少なくとも自身の希望ではなかったことは確かだ。散々な成績だったことは想像に難くないが、自身の下手さ加減と同じく、あるいはそれ以上に嫌で仕方なかったのは自分よりうんと年上のおばさんにバッグを運ばせることだった。
毎週楽しみに見ている番組にBSフジの「ブラマヨ談話室」がある。
https://www.bsfuji.tv/danwasitsu/
ある回で心配ズの男性が「友人が働いている保育園で男性保育士に女の子のおむつ交換をさせないで欲しいという父兄からの訴えがあった。」という発言をしたとき、本来進歩的な考えだと思っていた女性文化人ズから「私もイヤ!」という反応が相次ぎ、ブラマヨ吉田さんが「男女同権の筈ではないのか。」と反論すると、帰ってきた答え、「私、別に男女同権でなくてもよいと思っている。」には笑ってしまった。
私にも経験がある。松下電器に居た時の話だ。「松栄産業」という会社があり、職場のゴミや灰皿の回収、トイレ掃除などを行ってくださっていた。ある時、トイレに行ったら掃除をしてくれている人影が見えた。いつものおばちゃんだろうと入っていくと、そのおばちゃんが若い新入女子社員に掃除のやり方を指導していた。私が用も足さず早々に退散したのは言うまでもない。
キャディーのおばちゃんも、保育士の男性も、トイレ掃除をしてくれる若い女性も皆、誇りをもって職務を行っているのだからこちらが勝手に引け目を感じるのは逆差別だと言うのは簡単だ。
慣れの問題もあるだろう。私は嫌で仕方なかった”おばちゃんキャディー”は当時から当たり前に存在していたし、男性保育士がおむつ交換している幼稚園や保育園もきっとあるだろう。そう言えばもう長い間行っていないが銭湯の番台におじさんが座っていたこともあったが、特に女性からクレームなどなかった。
私も年若い女性が掃除してくれているトイレに平気で入って行ける日が来るのだろうか。少なくとも今はまだ無理だ。