令和2年8月28日

安倍首相が突然辞任した。私ごとき者があれこれ言う資格もつもりもない。6月に持病が再発したとのことだが、在任記録の為だけに辞めなかったのか。自身の意思なのか。周りが辞めさせてくれなかつたのか。昭和の大横綱北の湖が本人は早く引退したかったのに、当時の春日野理事長が「新国技館が完成するまで引退しないよう」求めたので結果的にあの強い横綱の晩節を汚すことになってしまった。安倍首相もせめてオリンピックの延期が決まった頃に辞めておけば良かったのに。

 

野党もだらしなさ過ぎる。30年以上前、甲子園球場阪神巨人戦を何回か見に行ったことがある。試合前応援団同士でヤジ合戦が行われ、と言っても「江川の耳はロバの耳!」などの他愛もないものだが、最後は巨人側から「悔しかったら勝ってみろ!」と言われ阪神応援団も笑うしかないというオチ。今の野党を見ていると、この時の甲子園の光景が思い出されて仕方がない。

 

在任7年8ヶ月とのことだが、個人的には就任後声高らかに「バイマイアベノミクス」と言ってた頃が懐かしい。投資も絶好調だった。

 

思えば、その頃私は極端ではないが保守寄りだった。中韓に腹を立て、嫌韓本、嫌中本を熱心に読んでいた。今はだいぶ変わった。その類の本は全く読まないし、「そこまで言って委員会」も見なくなって久しい。黒澤明監督の「生きる」に死期を悟った主人公のセリフ「私は他人に腹を立てている時間がない」があり、私も少なからずその心境に近づいているのか。が、それ以上に安倍首相が(表面上は)強硬外交を貫いても全然効果がないことを気付かせてくれたことが大きい。思えば安倍首相最大の功績かも知れない。