統計の危うさ

民放のBSを見ていて気付くのは健康食品のCMの多さだ。時間帯によっては2-3本に1本位流れているのではなかろうか。まあ、余程儲けているのだろう。

 

ある健康食品のCMにこんなセリフが流れる。「これだけの栄養を摂るにはマグロの刺身15人分必要です。」これを見たら大抵の人は感じるだろう。そんなに食べれないよ〜。(量もお金も)

でも、もしこれが「イワシの刺身3人分」ならどうだろう。多くの人はそれなら刺身を食べようか、となるのではなかろうか。マグロの刺身15人分はおそらく本当なのだろう。(イワシの方は例え話だが。)

 

ある栄養食品のCMする例えに含有量が少ない実食品を使ってはならないという規則はない。しかも高かったら尚のこと効果的だ。反対に安くて含有量の多い食品を持ち出すお人好しはいない。

 

このことは私が気付いたことではないので偉そうなことは言えないが、私も幾つかよく聞く統計の矛盾を発見している。

 

ひとつは遺産相続。最近よくテレビや雑誌で取り上げられるテーマだが冒頭必ずと言っていい程語られるのが「相続問題なんてお金持ちの話。家なんか関係ないよ…。大きな間違いです。○年に相続争いで法廷に持ち込まれた70%が財産3千万円以下です。」よく聞く話だ。

 

しかしここで気付かなければならない。先ず財産3千万円以上ある家が全体の何%なのか。その上でその母数に比べて法廷争いに持ち込まれる比率が多いのか少ないのかを。

 

上記の数字は例えだが、この数字は2013年に書かれた本に載っている。「日本では年間70万組が結婚し、25万組が離婚している。つまり、3組に1組以上が離婚している。」

なるほど数字上はその通りだろう。しかし我々の周りを見回してそんなに離婚しているだろうか。このカラクリは一人で2回も3回も離婚する人が居ること、離婚経験者同士の結婚も結婚にカウントされることなどから生じている。(当たり前か。)

 

因みに私の友人、知り合いで離婚した者が3人居る。これは統計通り?

この件はまた機会を改めて。