就職先

今更のニュースでもあるまいが、不況に喘ぐ航空業界の従業員が大量に家電量販店に出向しているという。今夕のニュースが伝えていた。

 

「職業に貴賤はない」とよく言われるが、本気でそう思っている者はほとんどいまい。同様に就職先人気ランキングなどは言ってみれば大学や高校の難易度と同じようなもので、日本航空全日空と家電量販店では雲泥の差があり、彼等からすれば何が悲しくて量販店など、という気もあろうことは充分察しがつく。

 

前にも書いたが、学生時代〜結婚前通じてもてたことのない、と言うより、お付き合いも口を効いたことも殆んどない私のような人間が何故、あれだけの数の女性とお見合いでき、しかも好成績(?)を納められたか、一から十とは言わないまでも、かなりの部分、松下電器という金看板を背負っていたこと、しかも当時は超の字の付くエリートコースを歩んでいた、これに負う部分が非常に大きかったことは自分でもよく理解しているつもりだ。

 

確か妻も言っていた。もし私が公務員や教師だつたら多分お見合いすることに二の足を踏んでいただろうし、何よりも親御さんから強く奨められることもなかっただろうと。ましてや和歌山のローカル企業はNGだろうし、家電量販店など門前払いだったろう。

 

こんな理屈、誰でも分かっているし、信じている。なのに、本音で話すことを忌避する傾向があるのは却って内なる差別心を表しているのではなかろうか。

 

そんな彼等が量販店の慣れない職場で時には年下の上司の元で働かなかなければならない。辛いだろうが頑張って、としか言いようがない。