名前は忘れたが朝日新聞に優れたテレビ時評を書く女性ライターがいた。中でも特にこの回の文章は秀逸で今でもよく覚えている。ほぼ転載になるが記憶の限り。
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仕事柄、会社のトップに会う機会が多い。中には誰でも知っているような大企業でも社長自らロビーで待ってくれている会社もあり、そういう会社は例外なく風通しが良く、社員もイキイキしている。が、残念ながらそんな会社はごくごく少ない。
大抵の会社では会議室に案内されしばらく待たされた後、何人かのお供を引き連れて社長が入って来る。そして、そういう会社に限って社長が面白くもないジョークを言うと周囲がどっと笑う。
私が何故このようなことを書いたかと言うと、最近のビートたけしがこの多くの社長に似てきたように思えるからだ。
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如何だろうか。会社員を経験した方なら、いや経験していなくても目に浮かぶような光景ではなかろうか。
驚くべきはこの文章、20年以上も前のものだということだ。たけしは相変わらず社長の地位に留まっでいるし、周囲の気遣いは益々上向いている。そしてこの社長の仲間に明石家さんまやダウンタウンのふたりも加わろうとしている。明るく振る舞うお笑い芸人もなかなかに辛い日々を送っている。