グレードアップ

だいぶ前に聞いた話。某高級住宅街やマンションでは家で使うふとんとベランダに干すふとんを変えているという。何の為?家で使うふとんは室内で干し、ベランダ用には高級ふとんを干す。要は見栄の為である。

 

この話が本当かどうか知らない。しかし車に関しては間違いなく、隣近所の目を意識して買っていた時代があった。トヨタ自動車で言うと最初はカローラ、次はコロナ(車名です!)、マークⅡと続き、そして最後に控えるのが「いつかはクラウン」である。

 

今考えれば本当に馬鹿らしいことだがこれが逆、例えばコロナに乗っていた家庭がカローラに乗り換えたりすると「あそこのご主人、左遷でもされたのかしら。」などと噂される、そんな恐怖心を皆大なり小なり持っていた。

 

この、車を買う時はグレードアップしていかないと体裁が悪いという日本人の固定観念を変えたのがホンダ、フィットである。(と徳大寺さんは述べていた。全く賛成。)そして、このことを決定的にしたのがトヨタプリウスである。

 

今、家はフィットに乗っている。フリードからの買い替えでグレードダウンと言えなくもないが全く恥ずかしいなどの気持ちはなかった。

 

隣近所の眼と言えば、ご主人に迎えの社用車が毎日来ていたのに異動や経費節減等の理由で配車されなくなった時、かなりの人は自費でタクシーを雇うという。負け惜しみを言う訳ではないが偉くなるのも大変だ。