日本人はそんなに立派?

映画シンゴジラで総理大臣が脱出を図るも失敗、爆死するシーンがあった。

 

ゴジラのような怪物が襲来することはさすがに考えられないが、隕石衝突とか外国からのミサイルのように可能性がゼロでなく、また事前に発生が予測できる事態が発生した場合、総理大臣はじめ国のVIPは国民を放ったらかしにして逃走するのではないか、いや既にその準備も出来ている、というような都市伝説は私達の子供の頃から存在した。

 

作詞家、なかにし礼さん死去。私はなかにしさんの作品については詳しくないが、ワイドショーのコメンテーターで出ていた番組で語った戦争体験の話は忘れられない。

 

満州で幼少期を過ごしたなかにしさん、敗色濃厚となった戦争末期、なかにしさんが目撃したのはいち早く満州から脱出していく軍の幹部達の姿だった。鉄道に乗る順番は先ずは軍幹部とその家族、更には彼らの家財道具が一般の人間より優先で積載(避難)されて行った。まだ幼かったなかにしさんのお母さんが「せめてこの子だけでも。」と頼み込んだが聞き入れられることはかった。

 

作家、五木寛之さんの話も忘れ難い。今の北朝鮮平壌終戦を迎えたが進駐してきたソ連兵が日本人の住処をしらみ潰しに襲撃してきた。目的は食糧、金銭と「女」。

 

「皆のためにお前が行ってくれ。」周囲の視線に耐えられなくなった女性が連れて行かれる。翌日、ソ連兵に輪姦された女性がボロ切れのような姿で帰って来ると皆の態度が一変。「あいつに近寄るな。病気が移るぞ。」…

 

東日本大震災のような大惨事が起こっても暴動や略奪の起こらない日本は世界から賞賛された。

 

しかし、そんな日本人も一歩間違えば権力者も一般の人々もここまで冷酷、自分勝手になるのである。現に東日本大震災の時も避難して留守になっている家に泥棒に入ったり、放置自動車から物品を盗むような犯行が横行したという。

 

「あんな奴ら、射殺すればいいじゃないか。」ビートたけしさんは言った。その通り、と私も思う。