これは私だけかも知れないが音楽(CD)は同じ曲、同じ演奏であっても何回でも聞きたくなるのに、本は一度読んだら充分、2度3度と読みたくなることは滅多にない。
良いことが悪いことかの論議はさておき、新刊本、それもベストセラーであればあるほど図書館が買ってくれる。リクエストも出来る。勿論何十人待ちになることも少なくないが急ぐ理由もなし、そういう訳で図書館を頻繁に利用し始めてからのここ10年くらいは新刊本を書店で購入したことは殆ど無い。
勿論中には例外もあって、
たまたま書店で見かけ「これは買うしかない!」と即決。図書館へのリクエストももどかかった。
本当に面白い本はゆっくり読むのに苦労する。私も2.3そういう経験があるがこの本もまさに同様。何とかベースを抑えて今半分位読み終えたが開くページ、開くページ、懐かしさと新しい発見の連続で胸がいっぱいになる。
学生の頃、女の子に声を掛ける勇気もないくせにデートの本などを読み耽った中に「デートで出してはいけない話題」として「ジャイアント馬場はいつ引退するか」が挙げられていて思わず吹き出した覚えがある。そうか、もう40年以上前から馬場さんはそういう風に見られていたのか。馬場さん30代後半〜40代前半の頃だ。結局馬場さんほ現役のまま61歳で亡くなるのだが。
かく言う私だがプロレスを生で見たのは一回だけ。小学校高学年の時。来日していた外人レスラーが誰だったのか、誰と誰が対戦したのか一切覚えていない。覚えているのは試合開始前、プログラムを買いに行った時レスラーのグレート小鹿さんが売り子をしていて私が「ひとつちょうだい。」と言ったら「ぼく、ひとつって言えへんで、一冊言うんやで。」と笑顔で訂正されたこと。
もうひとつは馬場さん。入場の時すぐ近くに駆け寄った。209センチの大巨人、憧れの眼差しで見上げられることを期待していたが、当の馬場さんは控室から背中を丸めたまま花道を早足でリングまで向かったので、うわー大きい!と感じる時間もなかった。かろうじてガウンの端に触れたくらいだった。
生でプロレスを見たのは後にも先にもこれ一回だ。