ビートルズ

少し前に昔、姉が購読していた雑誌の読者コーナーにジョン・レノンの毛髪が売られていた話を書いた。過去のニュースを捜すと海外ではあるが400万円で落札されていた。

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-35628303

 

私はドンピシャのビートルズ世代てはない。現役時代の記憶も殆どない。僅かに東芝のステレオのCMに歌っている映像が使われていたこと、1966年の来日インタビューの模様が少年サンデー?に掲載されており、リンゴスターが何か望みはあるか聞かれ「他のメンバーと同じ位の身長になりたい」と答え、皆の笑いを誘ったことなどを覚えている位だ。

 

LPレコードは数枚持っていたが全部売却した。イエスタデイのシングル盤はアップルに因んだ赤色のレコードで、これは少し高く売れた。CD時代に入り、今はいわゆる赤盤青盤を持っているだけ。到底マニアなどと言えた立場ではない。

 

今もあるか知らないが、滋賀県南草津駅の裏にホームセンターがあった。ペットを扱っていることもあり会社帰りによく立ち寄った。当初298千円で売られていたセントバーナードの仔犬が買い手のないまま、どんどん大きくなり、それと反比例して半年程の内に98千円まで値段が下がった。私は時々自分でも驚くほど大胆な行動に走ることがあるので、あの頃もしマンション住まいでなかったら本当に買っていたかも知れない。寿命的に今も生きているか微妙だがもし飼っていたらその後の人生に少なからぬ影響があったと思う。

 

そのホームセンターではいつ行ってもビートルズナンバーが流れていた。それも特定の20-30曲のローテーション。1時間も居れば当然同じ曲を2回、3回と聞くことになるのだがそれが全然嫌ではないのである。もう充分、他の曲を聞かせてくれとならないのである。こんなこと、他のどのアーティストのどの曲でも起こり得ない現象ではなかろうか。

 

いや、音楽だけではない。本、映画、ドラマ、お笑い、スポーツ、自分が良いと思って他人に奨めても必ずしも相手が気に入るとは限らない。自分が奨められた場合も同様だ。

 

そんな中、ひとりビートルズだけが世代、そして恐らくは国境をも越えて広く聞かれ親しまれている。もしビートルズを知らない人(そんな人この世に居るか知らないが)にビートルズを奨めて、気に入られないなんてこと想像出来るだろうか。

 

天才の天才足る所以である。