日本は世界中から好かれている?

見積もりを申し込んでいた生命保険の結果が分かった。健康に問題ない人に比べて何と保険料4割増し。入るべきか迷っていたので断る良い口実になったが勿論喜んでいられる事態ではない。それだけ死亡する確率が高いと保険会社が計算したのだ。

 

 

この映像を見て欲しい。

https://youtu.be/eJ0d2zsljQ0

オリンピック、世界選手権合わせて10連覇の体操ニッポンが中でも一番その輝きを放ったミュンヘンオリンピック(1972年)での塚原選手の鉄棒。日本語入りの動画もあるようだが、余計なナレーションのないこの方が会場の雰囲気が分かりやすい。

 

当時の報道を見ると「ビタリ決まった月面宙返り。得点は当時としては満点に近い9.9。会場からは驚嘆の歓声と点が低すぎるという大ブーイング。その度に塚原は手を振って観衆に応えていた。」とある。確かに映像や音声でその模様はよく分かる。ドイツの観客も心からの声援を送ってくれている。確かにこの頃の日独関係は良好だった。

 

2、3年前偶々目にした書籍で各国の対日感情について触れられていた。日本は世界中から好かれている(南北朝鮮と中国を除いて)。私もそう信じていた。処がこの3カ国の次に対日感情が良くないのはドイツだとその記事は書いていた。

 

えっ、ドイツと言えば第二次世界大戦を一緒に戦った仲、「今度戦う時はイタ公(イタリア)抜きでやろう!」ドイツの酒場に行けば必ずそんな声を掛けられると聞いていた。どこかの国には「酒を飲んで騒いでいたらそれは日本人かドイツ人だ」そんな言葉もあるとか。私も1982年のヨーロッパ貧乏旅の途中、地図を見ながらウロウロしていると声を掛けてくれたのもフランクフルトのおばさんだった。大変嬉しかったのでその時の言葉は今でも覚えている。

What are you looking for? May I help you?

それに比べるとフランス人など英語で聞いてもフランス語で返ってくるのだから・・・。

 

その本には更にショッキングなことが書かれていた。ドイツ人が日本に来て一番うんざりする言葉は上記の「今度はイタ公〜」とのこと。この言葉は日本が勝手に作り出したものなのか?それにしても何故こんなことに。

 

残念ながらその理由については触れられていなかった。以下、私の推測。

 

先ず「今度戦争するなら」など、ヨーロッパでは冗談でも口にしてはならない言葉なのではないかと思う。日本も大変な被害を受けたが民族分断などの真の悲劇からは逃れている。ヒトラー程の圧政も経験していない。

 

日本が経済力のピークを迎えたのは1990年頃。ミュンヘンオリンピックや私が訪欧したのはまだそれよりだいぶ以前で未だそれ程脅威視されていなかった。欧米にもよく頑張る子供を見るような余裕があったように思う。

 

処がこの「子供」、大きくなるに連れ態度が傲慢になってきた。金の力に物を言わせてブランドショップで買い漁り、その国の魂とも呼ぶべき会社を乗っ取った。各国腹が立っただろうがそこは大事なお客様、まだ有色人種差別が強く残っていた南アフリカやオーストラリアでは「名誉白人」なる称号まで与えられた。

 

それでも人種的には白人に引け目があるので、欧米は物欲のはけ口に留め、性欲のはけ口の刃をアジア各国に向けた。この事は前に書いた韓国旅行記で触れた。

 

当たらずとも遠からずと思うがどうだろう。まるで今の○国と一緒やん!とは言うまい。

 

救いは日本の経済力の相対的低下に伴い、昔の謙虚さが戻ってきているように見えること。

 

実るほど頭を垂れる稲穂かな。この精神は忘れてはならない。