柳家小三治さんの訃報に思う

何年か前、NHKジャイアント馬場さんの特集番組があった。NHKがプロレスを取り上げること自体殆ど無いので期待しながら見た。

 

酷かった。1時間の番組内で私の気付いただけでも写真、名前、年代の間違いが数か所あった。ゲストもひとりを除きプロレスや馬塲さんに何の興味もなさそうな顔ぶれ。堪らず私はNHKにメールを送った。

 

「プロレスに思い入れが無いのなら取り上げないで下さい。ファンに失礼です。」

 

柳家小三治さん死去。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5aed46c5851a67f11d74e9dfdcabcbe0fa1d889f

断っておくが私が知っているのはオーディオ愛好家、クラシック音楽愛好家として小三治さんで失礼ながら落語の事は存じ上げない。

 

しかし、時折見かけた小三治さんのオーディオやクラシック音楽に関するコラムや対談は落語家らしくユーモアに溢れ、プロの評論家とはまた違った視線からの論評が斬新だった。

 

当時、と言っても30〜50年前だが趣味の世界には小三治さんのように素人だがその分野では一家言を持つ人が多く居て、我々のこの上ない羅針盤的役割を果たしてくれていた。

 

私は文化財や仏像も趣味にしている。たまたま昨日Eテレで仏像の番組が始まったが出演者は専門家の大学教授と仏像好きアイドルという設定。聞けば仏像好きな女性をブツジョ、刀が好きな女性のことを刀剣女子などと呼ぶらしいが何じゃそれは。

 

見ていても「凄い」、「可愛い」以外のボキャブラリーはなさそうだ。テレビに出るのならせめてもう少し勉強してきませんか。

 

こんな事を言うと「知識がなくて何が悪い。知らないからこそこれから勉強するのではないか。」という声が聞こえてきそうだ。

 

この言葉に100%の反論をするのは難しい。誰が何を趣味にしようと人の勝手だ。でももう一度聞きますけど本当に仏像や刀が好きですか?美術館や博物館の展示会には昔では想像も出来ないような人数が押し掛けているが、お陰で本当にじっくり見たい人が被害を被っているのですけど。

 

それともうひとつ聞きますけど仏像、刀剣結構です。大いに探求して下さい。お寺や神社も参拝して下さい。それとついでにオーディオやクラシック音楽も趣味にしませんか?

 

何故かこのふたつは女性の愛好家が少ない。

 

追って考察を続けたい。