4月1日

4月1日にあまり良い思い出はない。勿論エイプリルフールで騙されたとかではない。この日は多くの会社や組織における年度初め、異動や昇進・昇格もこの日に合わせて発令されることが多い。処が私は昇進・昇格とは無縁の会社員生活だった(大半は自己責任と認めているが)ので、この日は鬱陶しい、憂鬱な日でしかなかったのだ。いや、最初からダメ社員の烙印を押されたスタートならともかく、入社最初の数年は今振り返っても信じられないほどの順調な滑り出しだったので余計にその思いは強い。そういう点では家族は勿論、お世話になった当時の上司、先輩諸兄にも結果的に期待を裏切る結果になってしまったことをお詫びしなければならない。

 

しかし、人生よくしたもので、今はお陰で非常に恵まれた日々を送っている。照れくさいので、これについての詳述は避けるが家族揃って皆健康なことが何より有難い。

 

 

さて、本題。もう4月になってしまったのか。1年の4分の1が過ぎてしまった訳だ。

「若い頃の1日は短いが1年は長い。年を取ると1日は長いが1年は短い。」 

最初にこの言葉を聞いた時は「上手いこと言うなあ。その通りだ。」と思ったものだが果たして本当か。私が話をした若い人、と言っても自身の子供を除けば保険会社や金融機関のお兄ちゃん、お姉ちゃん(この言い方がオジン臭い)くらいのものだが皆口を揃えて後者の意見、即ち年月の経つのが早いと言う。私に話を合わせてくれているのか。まさか。

 

20代前半で既にそれなら1日は短く1年は長いと感じていたのは10代か。いや、でも受験生の生活なんか日々の勉強は鬱陶しいのに試験日はすぐ来るのだから典型的な「1日が長く1年が短い」派だろう。(何も派閥を作らくても良いが。)今は中学受験も珍しくないから小学校の高学年ともなれば受験生。えっ、10歳、11歳から受験生!可哀想に。

 

となると「1日は短い派」と感じているのは年齢が一桁の内だけか。でも7歳、8歳の子供に「貴方はどちらの派閥ですか?」と聞いてもポカンとするだけだろう。自分自身はどう思っていたのだろう。覚えていない、というかそんな事、考えてもいなかっただろう。

 

そう言えば子供の頃は今年も桜が咲いたなあ、とか紅葉が綺麗に色づいたなあなど考えてなかったように思う。

 

歳月の流れを感じる、考える年齢になった時は既に「1日は長く、1年は短い」派なのだ。

 

まだ言ってる。