平均値

開幕から1勝15敗と散々だった阪神が首位の巨人に連勝した。野球には爪から先ほどの興味もないがここ何十年感じてきた断言していいほどの確信がある。

「巨人と阪神は互助組合が出来ている。」

 

嘘と思うなら過去、どちらかがドロ沼の連敗した後、どこに勝ったか調べてみると分かる。もっともこれを八百長などと糾弾するつもりはない。7勝7敗の力士が千秋楽に勝つ確率が高いのと同じだ。

 

 

何の小説だったか、こんな文章が印象に残っている。

「いつの頃からか父親より背の低い息子が珍しくなくなった。」

確かに、私達の世代で父親より背の低い者は滅多にいなかった。この理由はいくつか考えられるが、それについて書くのは今回の主旨ではない。

 

うちの息子もこの例に漏れず私より背が低い。本人いわく163センチ。私より約10センチも低い。見たところもう少しあるように思うが、こんなことでも正直に言うのが如何にも息子の性格らしい。

 

せめて平均くらいあれば。と息子が言うので、以前このような話をしたことがある。

「平均というのは身長2メートルあるような人も140センチの人もいての平均値だから全員がそこに集中している訳ではないよ。」

 

最近よく聞く健康寿命という言葉。誰の世話にもならず日常生活が出来る年齢で男性の場合平均72歳だという。あと10年もない。そんな馬鹿な、と思うが、この72歳とてあくまで平均。もっと早いかも知れない。5年後、いや来年、今年であっても不思議ではない。勿論15年後、20年後の可能性もあるが。

 

将来「その時」が訪れたら何が出来なくなるのだろう。外出?、食事?、まさか排泄?あー、いやだ、いやだ。

 

何れにせよその時が来たら誰かの世話にならなければならない。身内なのか介護の人かそれはまだ分からない。ハッキリしていることはなるべくお世話になることのないよう健康管理に努めることと、万一お世話になる時が訪れても嫌がられないような可愛いお年寄りになることだ。

 

4/9、胸椎骨折で2ヶ月近く入院していた母親が退院した。コロナでの入院をきっかけにお年寄りの多くに認知症が出始めると聞いていたので心密かに期待していたのだが(勿論ボケることではなく少し大人しくなることを)あに図らんや、入院前より元気になって退院してきたのだから開いた口が塞がらない。

 

自分の親の悪口など滅多なことで書くものではないと分かってはいるが、若い頃は知らず、今は少なくとも子や孫から好かれるような可愛いお年寄りではない。その理由は色々あるし、向こうにも言い分はあろうがその第一の理由はいつまでも最高権力者の座に居座ろうとする強気なところだろう。

 

「人の振り見て我が振り直せ」と言う。私は子供に嫌われていないと思っているが、それとて本当のところは分からない。嘘か真か息子は早目に結婚するつもりと言っているのでその後は大幅に権力も財力も譲り、それに何よりもなるべく健康寿命を伸ばせるよう節制に努めよう。よーし、気分が良くなってきた。今晩は(も)飲むぞー。