アメリカは信用出来るパートナーか

以前ある番組で100人のアメリカ人に第二次世界大戦で残った国が日本ではなくドイツだったらアメリカはドイツに原爆を落としたと思うかと問うた時、過半数はそう思わないとの回答だった。日本に滞在し、日本のテレビに出るくらいだから知日(親日)派が多いと思われる中でもこの数字だ。

 

ロシアによるウクライナ侵攻を受けて日本にその心配はないのか、もし攻め込まれた時は大丈夫なのかのテーマで討論していた。

「日本はアメリカと同盟関係を結んでいるのでさすがにそんな馬鹿なことをする国はないだろう。」という意見が大半だったが、少しナイーブに過ぎないか。

 

日本に攻め込む可能性のある国といえば中国、北朝鮮、ロシアだろうが何れも核保有国だ。特に前2カ国はアジアの国、冒頭の原爆の例えではないが黄色人種同士の諍いにわざわざ兵力を派遣してくれるだろうか。ロシアは言うまでもない。ウクライナNATOに加盟していないから助けないというが民族は異なるかも知れないがれっきとした白人国家、私見だが欧米にとっては同盟のない白人国家>同盟のある有色人種国家ではないだろうか。

 

中曽根政権のブレーンだった後藤田正晴氏は「いざとなったらアメリカは日本、中国どちらに付くか分からない。」と言っていたらしいが、その通りだと思う。少し前まで元外務官僚の方が新聞に回顧録を寄せていたが戦後の日中領土交渉で日本は尖閣諸島を名前入りで明記したいと希望を述べたがアメリカは断固認めなかったらしい。歴代大統領が「尖閣に安保条約が適用される」と述べる度に鬼の首を取ったようにはしゃぐが、何のことはない、このとき尖閣の名前を明記出来ていればさすがの中国も何も言えなかった筈だ。

 

プーチン政権の中枢とアメリカの軍産複合体は利益が共通している。」改めてこの言葉を噛み締めなければならない。