昔、怪奇現象は身近だった

例の4630万円男が逮捕され、顔や名前が公表された。以前から金遣いが荒かったようだが特に犯罪行為はしていないし、仕事振りも近所付き合いもまともだったようだ。やはり大金が人間を変えたのだろう。それより驚いたのは学生時代の寄せ書き。将来の夢が「未来に行ってロト6の当選番号を見てくる」。これって私の長年の夢と全く同じではないか!ということは私ももし、大金が振り込まれていたら・・・。

 

 

 

心霊評論家、オカルト研究家はお化けや怪奇現象があるということが飯の種。否定する訳もないのだが、昔はごく普通のお年寄りにも「本当に河童を見た」、「相撲を取った」と証言する人が何人もいたらしい。確か、水木しげる氏が妖怪マンガを描き始めたきっかけも子供の日の経験だったとご本人が語っていたように思う。

 

 

NHKもたまにはやってくれる。

https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/8PM4GJKG5P/

中岡俊哉!何とも懐かしい名前だが彼こそは我々世代にとってのミステリーワールドへの道先案内人であり、この世界の開拓者であった。些かなりとも怪奇現象、今で言うオカルト好きの人間で彼の著作と石原豪人氏の描く怪奇絵に魅了されなかった者はいない。

 

ちょうどその頃、私は小学〜中学生の時間の有り余る時期だったので、昼間の主婦向けのいわゆるワイドショーをよく見ていた。芸能ニュースなど全く興味はなかったが、当時はワイドショーでも特に夏になると積極的に心霊ネタを取り上げていた。中岡俊哉氏や新倉イワオ氏の「あなたの知らない世界」なども懐かしく思い出す。

 

しかし、いくら取り上げたくても視聴者が付いて来なければそんなネタを取り上げる筈がない。と言うことは当時の主婦達はオカルトものが好きだったのだろうか。今では考えられないが。

 

今日の暴れん坊将軍でほうき星(彗星)の出現に江戸の町が大騒ぎになる模様が描かれていた。夜空が突然明るくなるのである。当時の人にはどれだけの驚きだったことか。

 

心霊現象ブームが起こったのは昭和40年代、さすがにテレビと電話はどこの家にも行き渡っていたがビデオやパソコン、携帯なんて想像の外。夜の町は今より静かで暗かった。花鳥風月、自然はどこの家にも当たり前に存在していた。

 

冒頭の話ではないが、特に田舎などでは妖気を感じる場面も多かったに違いない。心霊現象を取り上げた番組の人気があったのも大いに頷けるのだ。