昭和のプロレス

格闘技を見なくなって久しい。小中の頃はプロレスの熱心な視聴者だったし、高校から大学に掛けては大相撲中継を全場所、全時間見ていた。

 

今見ると言えばボクシングの世界チャンピオン戦かオリンピックの柔道のみ。だからこのニュースも娘に聞くまで知らなかった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/79469de3afc7a98da3b635ae26f775831bea4628

 

動画を見ると花束を渡す前に下に落としたのみ。実におとなしいものではないか。昭和の悪役レスラーはこんなものではなかった。花束を受け取るやすぐにリング下に投げ捨てたりするのは当たり前、中には花をむしゃくしゃ食べる者、花束を持って相手のレスラーに襲いかかる者もも珍しくなかった。

 

昭和のプロレスといえば場外乱闘も忘れられない。文字通り客席にまでなだれ込んでイスや机を奪って戦うので観客も逃げ惑う。でもよく見ていると平然とした様子でずっと席に座ったまま、という客もたまにいた。

 

「よく平気で据わってられるな。」見ている方はそう思うのだが、考えてみれば当たり前。レスラー同士は如何にラフファイトしようと万一客にケガでもさせれば興行停止だけでは済まない。当然警察沙汰にもなるだろう。そうなれば組織の経営そのものが危うくなる。今思えばあの頃のレスラーは結構気を遣いながら戦っていたのだなあ。本当にお疲れ様でした。

 

それを思えば今回の花束を投げ捨てた件もヤラセではないか。そんな気がする。少なくとも格闘技の世界の人間でメイウェザーの前で本気でそんな態度を取るような気持ちにはなるような者などいないと思う。野球少年がイチローのコーチを無視するようなものだ。

 

前にも書いたがドラマや映画で悪役をする人のほうが良い人が多い。それと同じことが格闘技の世界でも言えるのではないか。