猪木さん

最近の、特に10/1の食品一斉値上げは本当に応えた。今まではニュースなどで○社のXが何%上がると聞いても店に行くと実際には値上げしていなかったり、他社の代替品で間に合ったりと特に困ることはなかったが今回は違う。

 

前に書いた私よりひとつ上のいとこが大の日本酒党なので今度行く機会に仏前に供えようといつものディスカウント店に行くと同じ銘柄の酒が100〜200円も上がっている!しょっちゅう行く店なので見間違える筈はない。私の買う酒など一升1000円前後のいわゆる普及酒。それでこの値上げは大きい。

 

少し前まで街頭インタビューなどで何かというと「私ら年金生活者だから〜。」と言う年寄りに腹を立てていたが、ここまで値上げが激しいと真面目に自分達の将来の生活が心配になってくる。その上和歌山市は昨年の水道橋崩落事故を受け、水道料金の大幅な値上げを検討しているという。踏んだり蹴ったり。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20220930/2040012773.html

 

 

 

0勝16敗。少しプロレスに関心のある方ならお分かりと思うがアントニオ猪木ジャイアント馬場の対戦成績。馬場の完勝。

 

「えっ、猪木と馬場って対戦していたの?」と思われる向きも多いかも知れないが、力道山率いる日本プロレスにふたりが所属していた頃、昭和30年代の話。かくいう私も直接に見た訳ではない。

 

プロレスに於いてどちらが強いかという質問は野暮、ということは私も承知しているし如何に私が馬場党とてこれをもって馬場の方が猪木より強いなどと言うつもりもない。

 

ただはっきり言えるのは力道山は自分の後継者、引退後のエースとして馬場を据えようと考えていたこと、これは明らかだ。

 

力道山が39歳で不慮の死を遂げたのが1963年のこと。歴史にIFは禁句だが、もし力道山が猪木と同じ79歳まで生きていたら、力道山には一方ならぬ恩義を感じていた猪木だから日本プロレスを飛び出すなんて想像も出来なかっただろうし、それは馬場も同じ。つまり猪木は引退するまで馬場の引き立て役で終わっていたかも知れない。

 

馬場はその規格外の大きさとパワー、それだけで絵になった。客を呼べるエースとして力道山が自分の後釜と考えていたとしても不思議ではない。一方、猪木は日本人レスラー内では大きい方だったが外人レスラーと比べれぼ平均レベル。動きや技でその体格差を補う必要がどうしてもあったし、実際、これは特に馬場と比べれば、であるが技もスピードも素晴らしいものがあった。

 

では猪木が日本プロレス史上最高のテクニックとスピードを持っていたかというと、そんなことはない。やっていることは今のプロレスの方が遥かに進化しているし、同時代でもタイガーマスクなど明らかに猪木以上の技のキレとスピードがあった。

 

では何故、猪木が今でもプロレス史上最高の選手として語り継がれているか。異種格闘技を行った。国会議員として獅子奮迅の活躍をした。色々挙げられようがやはり本業のプロレスでの実績がなければそれらは寄る辺なき附属物になってしまう。

 

猪木を猪木足らしめたもの、これは昔本で読んだ言葉の受け売りになるが「ジャッキー・チェンは遂にブルース・リーになれなかった。」これに尽きると思う。この言葉のジャッキー・チェンを他のレスラー、ブルース・リーに猪木を当てはめれば分かる人には分かってもらえると思う。分からない人に説明する気はないけど。

 

猪木さんも、猪木さんの前日に亡くなった円楽さんも亡くなる直前まで動画配信したり、高座に上がる姿を皆の眼前に晒した。私はその両方を見たが・・・。

 

これについてはまた別稿で書きたい。