長寿食?

昭和56年に93歳の長寿を全うした父方の祖父は一風変わったラーメンを作っていた。祖父がこの作り方を誰かに聞いたのか自分で考え出したのか分からない。ただ、全国でもこんな食べ方をしている人はごく少ないのてはないだろうか。

 

一風変わった、と言っても全く難しいものではない。インスタントラーメンの麺を水に浸しておく。それだけである。ものの30分もすれば麺が水を含んで驚くほどカサを増す。祖父は朝食後に浸して昼に食べていたから3〜4時間は浸していたが一定以上には膨らまないので心配は要らない。後は麺が水を吸い尽くして無くなっている場合があるので適宜水を足して温め、スープを入れて完成。

 

私は祖父の生前中この食べ方をしたことがなかったが後年だいぶ経ってから作って大変に気に入り今でも時折り作っている。

 

近江商人の活動理念に三方良し(売り手良し買い手良し世間良し)があるが、この「ふやかしラーメン」には何と4つもの利点がある。

①麺がふにゃふにゃに柔らかくなるので消化が良い。

②煮込む必要がないので燃料費が安くつく。

③    〃     時間の節約になる。

そしてこれが一番の利点だが

④かさが増えるので腹持ちが良い。よほどの大食いでなければ一袋で腹一杯になる。

 

後は気に入るかどうかだが、これは試してもらう他ない。

 

 

生活困窮者が何故袋麺を買わずにカップ麺を買うのか。

https://president.jp/articles/-/62511?page

 

私もこの点はずっと疑問に感じていたし、上の文章を読んでも納得出来た訳ではない。私は勿論困窮生活を経験したことはないが寮に住んでいて夕食時間に帰れなかった時、独身で作るのが面倒な時などよくインスタントラーメンのお世話になったものだがカップ麺は高いので滅多に買ったことがない。食器もない寮時代はコーヒー用のマグカップチキンラーメンを割り入れて作ったものだ。そういう経験をした者からするとやはりカップ麺は永遠の贅沢品だ。

 

この文章を読んでいて安く腹一杯になりたいと思った方、是非一度ふやかしラーメンをお試しあれ。