アメリカ人の偉いところ

件の友人が電話をくれた。いよいよ明日が手術日で昨日から絶食らしい。一番心が浮かない日に連絡をくれて本当に有り難く思う。私なら人に電話をする心の余裕が持てるだろうか。聞けば医療機器に妨害を及ぼす恐れがあるのでWi-Fiはないそうだ。スマホからパソコンに電波を飛ばす方法があるそうだが、それも禁じられているとのこと。

 

 

私がアメリカに行った時はレーガン大統領だった。街のあちこちに大統領の等身大パネルが置かれており、横のパネルには「Let's take a picture with president!」と書かれていたことを覚えている。如何にレーガン大統領が国民から愛されていたか分かる。

 

そんなレーガン大統領だが、在任中の1981年狙撃され重傷を負ったことがある。この時の今から手術という時のレーガン大統領と執刀医の会話が奮っている。

「君は民主党の支持者ではないだろうね?」(レーガン大統領は共和党)

「ご安心下さい。私は民主党の支持者ですが今日1日だけは共和党の支持者です。」

 

こんなユーモアある言葉を今から手術を受けるという緊迫した場面で出せる大統領も偉いが、それ以上に緊張しているはずの医師の返しの言葉の何とセンスのあること!

 

人種問題は解消されない、貧富の差は気が遠くなるほど大きい、凶悪犯罪が滅茶苦茶に多い・・・多くの深刻な問題を抱えているアメリカだがこのユーモア精神には本当に頭の下がる思いがする。

 

このエピソード、友人に教えてあげようか。少しは気が楽になってくれるだろうか。