息子が引っ越しをするので妻とお手伝いに行ってきた。いっぱいのお土産を持って。
子供はいくつになっても子供、例え社会人になっても喜ばれるとつい、何でも買ってあげたくなる。もっともこれはどこの親も同じだろうが、私の場合少し度を越している。クルマ(ハイブリッド車)は私達が乗っていたものだし、テレビ、自転車、洗濯機。これら全て息子が社会人になってから買い与えたものだ。やり過ぎ?たしかにそうかも知れない。
このブログでも何回か触れたが私は超の字の付く恵まれた会社人生をスタートしたのに種々の事由により自らその芽を摘んでしまった。今でも会社に対して言いたいことはある、しかしそんなこと、家族にとっては何の関係もない。口にこそ出さなかったものの、普通の親よりかなり早い時期にリタイアした私が家に居ることは苦痛だったに違いない。
特に息子は私が40歳の時に生れたこともあり、子供時代から友達を家に招ぶことも遠慮していたとのこと。後になって娘に聞いた。だからこそ余計息子には何でもやってあげたくなる、意識の何処かにそんな申し訳なさがあるのかも知れない。
今回の引っ越し先のアパートは前より一部屋多い1LDK。リビングにはエアコンがあるが、寝室にする予定の部屋にエアコンはない。その日の晩3人で串カツを食べながら言った。
「エアコン買ったるわ!」
「ホンマに?」
半ば予想していたくせに喜ぶ息子。ああ、ホンマに買ってやるとも。
後は親バカの私、帰宅後早速いつも買っている量販店の通販サイトで機種を選び配送先(息子の引っ越し先)を入力し、次へを押すと赤文字の警告。
「ご指定の地域は当社配送指定地域外となりますので注文はお受けできません。」
ガーン!おいおい、和歌山と思って田舎扱いするなよ!実際行ってきたけどそんな山奥ではないぞ!画面に向かって悪態をついても始まらないが。
そこでふと我に返った。よく通販の画面などで「沖縄、及び離島への配達は出来ません。」のようなお断りを見る。あの文章を沖縄や離島の人たちはどんな思いで見ているのだろう。今までそんなこと考えたこともなかった。心の何処かに離島なんかに住んでたら通販が使えないのは当たり前、そんな差別意識があったのではないか。
そしてその差別意識は対象が自分に近いものだと余計強くなる。例えば東京なら即日配達ですが和歌山市は2日掛かりますと言われてもあまり腹が立たない。処が泉佐野市なら即日配達ですが〜となると俄然腹が立つ。泉佐野市まで来たら和歌山市まで来いよ!と。
これが和歌山市vs海南市、海南市vs有田市のような無限ループとなって私達の心の差別意識が増強されるのだろう。(県民の方以外は分かりにくくてすまん。)
コロナが世界で猛威を奮っていた頃、アメリカで黄色人種への暴力事件が頻発したhttps://www.tokyo-np.co.jp/article/100129
特にこの時は黄色人種に暴行を加えたのは黒人が多かったように記憶する。どちらも白人から差別されている者同士の暴行事件は悲しい出来事だった。黄色人種への暴力事件が起こったのはトランプ大統領の「チャイナウィルス」発言が大きなきっかけになったようだがこの発言自体も多分に差別意識が含まれている。
差別問題は難しい。