競争力ダウンの原因は?

和歌山市長の宇治田省三氏が初当選して和歌山市名誉市民の松下幸之助氏を京都の別荘に訪問した際、真っ先に言われたのが「あなたの所では毎日朝礼をしてますか?」という言葉だった。そんなに朝礼は大事ですか?と聞くと「1日の仕事は朝礼から始まるものですよ。」

 

名前は敢えて記さないが、そのパナソニックの役員に朝礼は無駄だと言い切る人物が出て来たことは驚くと同時に慨嘆の念を禁じ得ない。いや、それで会社の実力が増し、業績も向上したのならその言葉も説得力があるが現状はどうか。

 

私が就職した頃の人気企業ランキングで松下電器は理系で2位、文系でも4、5位だったと記憶するが今はどうかと調べると最新の総合ランキングがなんと47位!

https://job.career-tasu.jp/2024/guide/study/ranking/1_01.html

 

先日ある友人から松下電器に勤めていたということはもはやそれ程自慢にもならないよ、と言われ幾分心外だったがこのランキングを見せられると返す言葉に詰まってしまう。日本の競争力そのものが低落している中でのこのランクダウンだから余計にショックは大きい。

 

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230505-OYT1T50068/

教員の激務が問題視されて久しいが相変わらず状況は改善されていないようだ。しかし、ちょっと待てよ、と思う。昔は「でもしか教師」(教師にでもなるか、教師にしかなれない)という言葉があったように、とにかく暇な仕事、気楽な仕事として語られることの多かった教員という仕事がいつの間にこんなに変わってしまったのだろうか。少子化の影響もあり、私の母校も含め近在の学校の生徒数は軒並み1/3~1/4に減っている。校外での課外行事が劇的に増えたとも聞かないので数字だけ見れば昔の方が遥かに大変な筈なのに。

 

でも、教員の方々がそれ程大変な激務をしている分、生徒の学力、実力も伸びているのであれば彼等の苦労も報われるのだが日本の相対的学力が年々低落していることは皆さんも既にご存知の通りだ。

 

日本人は相変わらず真面目で勤勉だ。3月の解禁以降私は病院内を除き一度もマスクを着用していないが相変わらず90%以上、いや95%以上の人々はマスクを付けている。これだけ真面目にお上に従っているの国は他にない。なのに何故ここまで日本の地位、競争力は学力、経済ともに没落してしまったのか。