運が良い人

「私は運が良いと答えた人だけ採用する。」https://www.boardgamepark.com/entry/Ganz_Schoen_Clever_foreword

 

有名な松下幸之助氏の言葉だが私が久しぶりにこの言葉を聞いた時少なからず違和感を覚えた。第一、大事な面接の場で自分は運が悪いなんて答える者が居るとは思えない。私が最初にこの言葉を知ったのはジャーナリストの田原総一朗氏が松下氏にインタビューしたときの思い出を語っている記事だった。確か週刊ポストだったと思うが確証はない。(以下インタビューでのやり取り。)

 

「貴方は人を採用する時、どんな人を採用するのか。やはり優秀な人か。」

「いや、優秀な人間は他人の意見を聞かず自分の考えだけで決めてしまうから駄目だ。」

「では身体の丈夫な人間か。」

「それも違う。身体の丈夫な人は何でも自分でやってしまおうとするから駄目だ。」

「ではどんな人を採用するのか。」

「運の良い人だ。」

「そんなこと分かるのか。」

「見ていれば分かる。」

 

どうだろう。運が良いか直接本人に聞く、という今流布している通説とかなりニュアンスが異なるのではないか。「見ていれば分かる。」如何にも人を見る達人、松下幸之助氏らしい言葉で恐らくこちらが正解ではないかと思う。

 

突然の告白だがコロナになってしまった。私自身は病院に行っていないが半日ほど早く症状の出た妻が診断を受け、私の症状も半日遅れで酷似しているので間違いないだろう。38.6度まで上がった体温も今は小康状態を保つているが、気になるのは味覚がなくなるという後遺症だ。実際妻は段々味がしなくなっているらしい。あーいやだ。

 

それにしてもコロナが5類に移行して一週間足らずでの発症だ。余りにタイミングが悪過ぎはしないか。そう言えば私が帯状疱疹を発症したのもサラリーマン本人の窓口負担が2割に上がった直後のことだった。診てもらった医師が「ヘルペスの薬は高いで~。」と言ったのでよく覚えている。なんでこんな要らんことを言うのか!とその時は少しばかり立腹したがそれに気を取られたせいか帯状疱疹そのものの痛みに関しては殆ど記憶がない。後になってヘルペスになったという話をすると皆から「痛かったやろ。」と同情され初めて痛い病気だったのだと気付いた位だ。

 

それともあの先生、薬が高いことを強調して病気の痛みを抑えてくれたのかも知れない。もしそうだとするととてつもない名医だが。

 

という訳で私は病気になるタイミングに関しては運はあまり良くなさそうだ。せめて味覚がなくなって食べることに関心がなくなり、ダイエットに繋がればいいのだが・・・。