訃報相次ぐ

和田秀樹氏いわく、歳を取ったら自分の考えや思想と異なる番組や本に接するのが良い。 

 

だから最近私はTBSの「報道特集」や「報道1930」を積極的に見るようにしており、それはそれで面白い。しかし中には「いくら何でもそれはおかしいやろ!」と思わず突っ込みたくなるようなデータが紹介されるので注意が必要だ。例えば昨日の「報道1930」で取り上げられたこの数字。https://mainichi.jp/articles/20240408/k00/00m/040/303000c

 

各国の若者の内、自国の未来は明るいと答えた数字とのこと。日本は最下位の15%で番組では衝撃的な数字!と大袈裟に騒いでいたが、ちょっと待て。

 

日本人は例えば贈り物をする時でも「つまらないものですが。」とへりくだってものを言う習慣がある。商売人が景気を聞かれたら例え普通に儲かっていても「さっぱりですわ。」、めちゃくちゃに上手く行っていても「ぼちぼちでんな。」と言うのが習いだ。だから「貴方は幸せですか?」と聞かれて胸を張って「幸せです!」と答える人の方がむしろ珍しい。

 

それに何よりおかしいのが他国の数字。トップが中国?未来は明るいと答えた若者が85%?・・・あの中国が!冗談を通り越してブラックユーモアにしか思えない。こんなデタラメな数字を基にして話されてもねぇ。

 

 

昨日、ふたりの訃報が飛び込んできた。

 

現存最古の横綱でもあった北の富士さん。享年82歳と言えば今の日本人男性の平均寿命とほぼ同じだが、力士は短命の人が多く、彼の後に横綱になった人でも琴桜さん、輪島さん、北の湖さん、2代目若乃花さん、千代の富士さん、隆の里さん、双羽黒さん、そして曙さん。多くの人が既にこの世を去っている。私が熱心に相撲を見始めたのが輪湖時代だから北の富士さんはあまり馴染みがない。でも優勝10回は立派としか言いようがない成績だ。御冥福をお祈りする。

 

俳優の火野正平さん、75歳。「ついこの前まで自転車に乗っていたのに。」多くの人が同じ感想を持ったのではないか。火野さんも偶に時代劇で見掛けたくらいで役者としてあまり馴染みはない。ただ、我が家族には大きな影響を与えた人だ。

 

1999年8月、我が家に長男が生まれた。名前は同年1月に亡くなったジャイアント馬場さんの名前を戴くことに迷いはなかった。馬場さんの本名は馬場正平。よし正平で決まり!

そこに妻からクレームが入った。

「その正平は火野正平と同じだから嫌だ。」

その頃火野正平さんは女たらしで有名だった。女性が嫌がる気持ちも分かる。では読みはそのままで違う漢字にしよう。で、今の名前、昌平に落ち着いたという次第。

 

名は体を表す。正平だったらどんな人間になっていただろう。それは誰にも分からない。

 

でも思う。翔平なんかにしなくて良かった。