健康寿命

広報紙によると和歌山市の100歳以上の人数は平成元年は僅か12人だったのに今年は432人に増えたという。市全体の人口が大幅に減っている中で物凄い増え方だ。確かに勇気付けられる数字だが、単純に喜んでばかりもいられない。432人中の多分9割以上は女性、男はそこまで強くない。

 

「41歳寿命説」

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説明を読むと1990年発売とある。そんなに新しい本だったかな。私の記憶では「ノストラダムスの大予言」(1973年発売)と同じ頃の本のような記憶があったのだが。

 

大予言を読んだのは中学生の時。本書については「多くの日本人を恐怖に陥れた」などと解説する向きもあるがトンデモ本の類だということは子供心にも分かったし、何なら「どうせ1999年に地球が滅亡するとだから勉強なんかして何になる?」という格好の言い訳に使っていた。本当にこの頃からサボることしか考えていないのだから。

 

一方、41歳寿命説は1959年生まれ、つまりピンポイントで私の生年以降の人間の寿命は41歳だという。こちらは予言ではなく著書なりの理論もあったし、より切実な問題として訴え掛けてくるものがあった。それにしても稀代のベストセラー本に2回も40歳での死刑宣告を受ける私達世代って何だ。

 

尊敬するジャイアント馬場さんは現役のまま61歳で亡くなった。生前、特に晩年はそのスローモーな動きを面白可笑しく揶揄されることも多かったが馬場さんだが今、馬場さんと同年になってつくづく分かる。馬場さんと同じ動きをやれと言われても絶対無理だ。

 

馬場さんは1938年生まれ。自家用車なんて夢のまた夢の時代、馬場さんは家業の青果商を手伝って重いリヤカーを毎日何キロも運んだという。私は馬場さんより20歳以上年下だが子供の頃は家に車などなかったからよく母親の買い物に付いて行って荷物運びを手伝ったものだ。中でも夏にスイカを買った時など、ひもが指に食い込んでそれは痛かったことを憶えている。(私事だが家で飲むビールがまだビン中心だった頃、多くの家庭は酒屋さんに配達してもらっていたがディスカウント店は配達がないので私はいつも大ビン2ケースを自分で運んでいた。勝手なものでそれが重くて大変だったという記憶はあまりない。)

 

それに比べて今はどうだ。どこに行くのもドア・ツー・ドア、重い物は通販か宅配。41歳寿命説の著書も触れていたと思うが子供の頃からの鍛え方がお年寄りと若者では全然違う。これが寿命、特に健康寿命に影響しない筈がない。

 

医学の進歩で死んでいないという意味での寿命はまだ伸びるかも知れない。しかし生きているとハッキリ実感できる寿命はもしかするとピークを過ぎているのかも知れない。こんな状態が続くと・・・。

 

41歳寿命説もあながち外れたとも言えないのてばないか。