意地 恋 夢

先輩と呼ぶには畏れ多い(この方が転出される時、人事部長が「松下にこんな凄い経歴の人が居たのかと驚いた」と紹介していた。)Yさんという方がいた。私より20歳年長だったと覚えている。

 

このYさん、何故か私に懇意にしてくれて一見さんお断りの京都の店とか色々連れて行ってもらった。そのYさんとスナックに行った時、歌われた曲が鶴田浩二さんの「赤と黒のブルース」。初めて聞いた曲だったが退廃的なメロディーと歌詞、それがまたYさんにピッタリで非常に感動的だった。(今の私は当時のYさんの年齢をとっくに超えたが貫禄、威厳とても及ばない。)

https://www.youtube.com/watch?v=uEU56CCNZBM

 

その鶴田浩二さん最大のヒット曲が「傷だらけの人生」で標題は歌詞の一部である。原曲の歌詞は、

「意地に裂かれる恋もあり 夢に消される意地もある」だ。

https://www.youtube.com/watch?v=sz0CuwJX6ZM

 

尊敬する鶴田浩二さんの曲に異議を唱えるつもりは毛頭ないが、私なら歌詞をこう変更したい。

「夢に裂かれる恋もあり 意地に消される夢もある」。

 

図示すると元の歌詞が、

恋<意地<夢 とすると、私の考えは

恋<夢<<<意地(見栄と言ってもよい)だ。

 

恋も、夢も男の意地の前では涙を呑んで諦めざるを得ないというのが私の意見だ。どうだろう。こちらの方により親近感を覚えて下さる方は私の心の友だ。

 

念の為、鶴田浩二さんはあくまで役者が本業で(歌は余技と言っては失礼なくらい上手いが)、高倉健さんを更に渋くした感じ、と言えば当たっていようか。