方言って・・・

小学校の時の国語の教科書にこんな一章があったことを覚えている。

お母さんが子供に「おばあさんにハサミをかってきて。」と頼んだ。その時子供は「おばあさんなら買わなくても借りてくればいいのでないか。」と思ったというものだ。

 

その後の説明に「日本には方言というものがあり、借りてくることを、かってくるという地方があります。」同じように疲れることを、しんどいという地方もあります。など幾つかの例が挙げられていた。

 

現在はどうだろう。しんどいと言って、通じない地方があるだろうか?(私の住む地方では疲れたことを、えらいと言うがさすがにこれは通じないだろう。)方言と思っていても全国的に通じるもの、標準語でも通じないものは結構あるのではないか。

 

私が松下電器で最初に配属された部署にIさんという先輩がいた。このIさんが東京転勤になり、ひとりで呑みに行ったときの話。お奨めのつまみを頼んだら「(味が)どうですか?」と聞かれた。あまりその味に感心しなかったので「もひとつやな。」と答えると、「あいよっ!」と同じつまみが出て来た。笑い話ではない。本当の出来事だ。我々関西人には当たり前の言葉だが、東京では「イマイチ」と言うらしいと聞き、キザで嫌味な言葉だがなるほどね、と思ったものだ。

 

いま、「もひとつ」は全国的に通じるのだろうか?通じなくてもいいが「イマイチ」は使いたくないなあ。