オークション

NHKスペシャル「なぜボイコットを決めたのか…モスクワオリンピック40年目の真実」が面白かった。柔道の山下選手やレスリングの高田選手が涙ながらに抗議する姿は繰り返し放送されているの見た方も多いと思う。今は専ら選手擁護の姿勢で語られることが多いが当時は少なからず批判的な意見があったことも指摘しておいていいだろう。

「男のくせにみっともない。他の選手も我慢している。」

「国だって苦渋の決断だ。」等々。

 

今回初めて知ったのだが、結局はボイコットを呼び掛けてきたアメリカが言う事を聞かないと原油穀物も輸出を止めると脅してきたらしい。カーター大統領は温厚そうに見えたが「ジャイアン国家」であることは今も昔も変わらない。そんな事情など知らない当時はイギリスが参加しているのに情けない!と憤激したものだ。アメリカはイギリスには恐喝しなかったのだろうか。それはそれで腹が立つ。

 

間違ってダブリ買いした件のCD、昔なら誰かに上げるか(クラシックCDなど誰も欲しがらないが)、予備分を買ったと思って泣き寝入りするしかなかったが今はヤフオクやメルカリなどの個人間の売買サイトがある。

 

私はメルカリをやっていないので早速ヤフオクに出品した。少し強気の買った時の値段で。

 

翌日、一点に入札があった。これで少しは元を取り戻せる(厳密に言えば事務局に落札額の約一割の手数料を取られるので満額ではないが)。

 

ヤフオクに出品を始めて10年以上になる。出品するのは主にCD、たまに書籍他。全般的に昔の方がよく売れた。景気後退もあるだろうが活字離れや、音楽を聴く媒体の変化(CDからダウンロード)が大きいと推察している。

 

どうすれば入札されやすくなるか。分かったらこちらが教えてほしい所だが、少なくとも言えるのは大袈裟なタイトルを付けないことだ。”激レア”や”超貴重”なんて言葉で関心を引こうと思っても入札する側はそんなこととっくにお見通し。それより”訳あり”とか”難あり”などの言葉の方が注目されやすい。

 

「押せば引く、引けば押す」の人間心理がここにも表れているのだろうか。このことにもっと早く気付いていれば私の青春時代も・・・。

 

話が逸れた。出品を長く続けていると想像もしない高額で落札されて驚く経験があると思うが、私の初体験は河合奈保子さん(70-80年代アイドル)のポスターだった。

 

入手の経緯はよく覚えている。JR和歌山駅地下にあったレコード店の出入口に「ご自由にお持ち帰りください」と箱に入っていた。大きさはGOROのピンナップくらい。通常のポスターよりかなり小さい。何十年も秋ひとみさんのピンナップを発泡パネルに貼ったものの裏に仮止めしていた。(後で考えれば日が当たらなかったことも良かった。)

 

何故出品しようと思ったのか、よく覚えていないが週刊誌等で今でも根強い人気がある等の記事を見かけたのだろう。とは言え小さいし、写真の顔も実物の河合奈保子さんよりかなりブス(失礼)。500円開始で出品した。それが終わってみれば何と16350円!

 

何故覚えているかと言えばその落札された時のファイルを今でも保存しているからだ。前述したようにけして上出来のポスターではないがレア度が高かったことと、ビキニだったのが大きかったのだろう。

 

その後、数点、予想以上の高価で売れたものがあったが河合奈保子さんを上回るものはなかった。

 

2度目の衝撃は2017年に訪れた。今でもテレビ出演されている現役の女優なので名前は控えるが、その方が大学生時代”ミスXX”として半プロ活動していた時のグラビア。

 

これはかなり貴重だということは私も分かっていたので売れなくてもいいやとかなり強気の5000円スタートで出品した。翌日に早くも入札が入った。

 

・・・落札価格、何と10万円!河合奈保子さんの時と違って終了前からどんどん値段が上がっていくのをずっと目撃していたので心臓のバクバクが止まらなかった。終わったのは当初の予定時刻を大きく越え、日付が変わる寸前ではなかったか。

 

4年前は夫婦ともに深夜まで起きていたのだろう。妻にその事を知らせに行くと「へー。良かったな。」の一言。

 

どこまでも冷静な妻なのであった。