自慢したがる人たち

先日触れた亡き研修同期生に続々とお悔やみのメールが寄せられている。

 

大抵はお悔やみと簡単な故人の思い出に触れたのみの数行のものだが、その中にあって異彩を放つメールが届いた。名前だけでは思い出せないので卒業アルバムを見ると当時は大手商社勤務。チビで目立たない奴、もとい小柄で大人しい方だった。

 

お悔やみと連絡をくれた同期生へのお礼が2行、後は延々と自身の近況報告。

 

何でも数年前どこかの某一部上場企業の社長を拝命し勤めているとのこと。厳しい情勢ですが頑張ってます、ってどうでもええっちゅうねん。そんな自慢話、少なくともここに書くことではない。

 

私の親戚にも居た。何十年も前の話だがその家のおばさんが娘の縁談をうちの親に頼んできたのだが預かった釣書(身上書)の内容たるや娘のことより兄のことが満載。学生運動で東大の入試が中止になった年に京大に入っただの、XX省に入省しどこどこに派遣されただの、さぞや優秀で自慢の息子だったのだろうが子供心にも常軌を逸している内容だと呆れたことを覚えている。大体そんな優秀な兄弟のことを詳述すればする程、受け取った男性側は畏れ多くて敬遠してしまうものだ。そんなことに気付かないか。

 

そう言えば私も経験がある。京大を出た女の子との縁談。学部は忘れたが確か放射線技師だったと記憶する。縁談を持ってきてくれた人は「本人は学歴なんか気にしていませんよ。」と優しくおっしゃってくれたが丁重にご辞退申し上げた。勿論会ってはいない。ただこの方の釣書はごく普通のもので特に京大卒であることを振りかざすようなものではなかったように思う。

 

それにしても、その社長さんとかうちに縁談を頼みに来た親戚とか、自身の栄達とか優秀な子供をそんなに自慢したいものかねえ?

 

ヤフオクで出品した物が高く売れたこと位しか自慢することのない私にはとんと分からない。