3月28日選抜大会準々決勝第4試合。
少しは手加減してくれよ。と言うのは却って失礼か。卓球では一方的な試合の時はわざと2、3点取らせる紳士協定があると聞くが。
昭和54年の選抜大会、箕島高校は準決勝でPL学園、決勝で浪商を連続撃破して優勝した。今で言えば履正社、大阪桐蔭に連勝するようなものだ。箕島高校とは言うまでもなく和歌山県有田市、人口僅か3万人の町の県立高校で公立校唯一の春夏連覇を達成している。
勿論、当時の箕島が特別強かったこともあろう、尾藤監督の手腕が優れていたこともあろう。しかし箕島以降、公立高校で甲子園に明確な一時代を築いたと言えるのは80年代前半の徳島、池田高校があるだけで、私立高校との強弱格差が拡がっていることは否定しようのない事実だ。
箕島は大技小技織り混ぜた多彩な野球で、池田は圧倒的なパワー野球で都会の名門私立高校に立ち向かった。「ドラえもんのジャイアン」ではないが昔は多少成績は劣っても、家がそれほど裕福ではなくても力さえあればクラスのガキ大将になれた時代だった。
それが今はお金持ちで、成績もいい奴がスポーツも出来、下手をすれば力も強い、そんな時代になってしまった。何しろ体育を教える家庭教師が居るというのだから。現に上述の大阪桐蔭高校は学業でもトップクラスらしい。東大合格者の親の年収が世間一般の平均よりはるかに高いというのは有名な話だ。
スポーツにせよ、学業にせよその土地の”勢い”に比例する、というのが私の持論だが野球だけでなく、スポーツ全般、例えばオリンピックのメダリスト、その地域の高校・大学の難易度、すべて地方から都会へシフトしているのではないだろうか。塾も家庭教師の助けも借りず東大合格など今でも考えられるだろうか。我が母校の高校だって大学だって昔はもっと名門校だったんだぞ、て今更言っても詮方無いが。
その大都会同士でも格差の拡大は進んでおり、例えば国宝の数。ずっと1位は京都、以下、東京、奈良の順番だったがいつの間にやら東京が京都を抜き1位になっている。
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いったい何があったのか。何でもかんでも搾取しやがって。ことによっては許さんぞ。