目覚めてほしいが

全国各地の数ある年間行事の内、毎年必ず全国ニュースで取り上げられるものといえば何があるだろう。関西なら西宮神社の福男選びや祇園祭。これは間違いない。他には?岸和田のだんじり祭?、琵琶湖の海開き?ローカル枠では必ず取り上げるだろうが全国ニュースとなると心許ない。歴史があり、行事の多い関西地方でもそう多くない。

 

ましてこれが海外にも報道されるような日本の恒例行事といえば何かあるだろうか?ちょっと思い浮かばない。

 

アメリカならアカデミー賞グラミー賞が挙げられるし、スウェーデン/ノルウェーノーベル賞も毎年のビッグニュースだ。オーストリアのウイーンフィルニューイヤーコンサートも毎年、全世界に生中継されている。

 

エリザベス女王国葬が行われ、報道によると数十を超える国に生中継された。

 

イギリスといえば平成の世になった頃、漫画家のやくみつるさんがこれからの日本は「経済のことばかりにあくせくしないイギリスのような中進国を目指すべき」と述べておられ感心したことを覚えている。中進国という言葉だったかハッキリした記憶はないがバブル絶頂期の日本は彼の国を「すっかり落ちぶれた嘗ての帝国」のように皆思っていたことは間違いない。

 

イギリスだけではない。上に挙げたスウェーデンノルウェーオーストリア。皆当時の日本から見れば観光以外これといった産業もない「中進国」、そう思えばこそ、日本にはない世界的イベントがあってもまあ大目に見る度量を保つことも出来た。

 

それが今はどうだ。一人当たりGDPでは遙かこれらの国の後塵を拝し、国民たちはそのことにすら気付いていない体たらく。

 

そんなことには絶対なってもらっては困るが今のままでは「日本?ああそう言えばそんな国がありましたなあ。」なんてことにもなりかねない。