昭和天皇とその時代

大仰なタイトルだが昭和天皇について語る何ほどのものも持ち合わせていない。

 

昭和50年頃の出版だと記憶しているが、「我々にとって天皇とは何か」という本があった。各界有名人に、貴方は天皇を支持しますか、とか天皇に戦争責任はあると思いますか、などのアンケートを送り、それをそのまま収録した内容だった。

 

私自身の考えを述べるのはまたの機会にしたいが、御前会議のメンバーでいわゆる理科系だったのは昭和天皇のみ。天皇が理科系だったからこそ原爆の惨状を見て、その本当の怖さを理解し、ポツダム宣言の受諾に繫がったという指摘は興味深いものがある。

 

私は昭和と平成ちょうど30年づつ生きてきた。今では官公庁を除くほとんどの場面で西暦を使う機会が多くなったが、昭和の頃は逆に西暦を使うことにどことなく違和感があった。松下電器の社員番号も昭和を使っていた。

 

今思えば不思議だが人間の生命は有限と分かっているのに、何処かで昭和は永遠に続くものだ、そんな感覚があった。だから、昭和60年代に入って体調が