妻の老後2

私達は先月で結婚32年になった。よく、夫婦は似てくると言われるが確かに生活習慣や食べ物の好き嫌いはよく似てきた。元々は私ひとりが始めた習慣だったのだが今やふたりとも極端な早寝早起きだ。9時10時には寝て、3時4時には起きている。食べ物に関しては似てきたというより、元々ふたりとも好き嫌いなく何でもよく食べる。そのこと自体が有難い。

 

では性格は、と言うとこれはかなり違う。妻はとにかく真面目。仕事も家事もきっちりやらないと気が済まないタイプ。欲を言えば少し四角四面。一方私は勘と要領だけで生きてきたタイプ。関心のあることは熱心にやるが、大抵のことはなるべく手を抜こうと考えている。何でも茶化したくなるのが悪い癖。

 

貴方が会社の経営者なら自社の社員にどちらを採るか。言うまでもあるまい。実際、私達の結婚式で新婦側の来賓(校長)挨拶は妻が在校中の3年間に如何に大きな功績があったか延々と話したのに対し、私の上司は私の仕事振りには一切触れず。冗談でも期待の若手ですくらい言ってくれても良さそうなものを。

 

妻はせっかく正教員になっていたのだが結婚で県を跨いだこともあり退職。戻って来てから講師をしているが所詮身分はパート職員、ねんきん定期便を見るとひとり暮らすにはチト厳しい。私が生きている限りはバブル期のお宝保険があるので困る事はないだろうが年齢差、男女の平均年齢を考えると10年以上は妻ひとりで暮らさなければならない。もっとも妻がずっと正教員を続けていれば私などとは比べ物にならない程の年金を貰えた筈。結婚退職してもらったのだから出来る限りの補填をする必要があると考えた。

 

つい先日入った保険の詳細には立ち入らないが毎月定額を積み立て、外貨で運用するもの。もしレートが今のままなら妻が70歳から15年間、毎月7万円程度受け取れる見込み。少しは老後の足しになることを期待している。

 

私のお宝保険は終身なので私が長生きするのが一番、それを考えると少しは健康に気を遣わなければ、と思う。