サッカーファシズムを憂う

今日のニュースやワイドショーは先ずさくら保育園での虐待事件、次いで榊原郁恵さんの会見。昨日までのサッカー狂騒曲はどこへやら。こんな見事な手のひら返し見たことない。あんた達本当にサッカーファンなのと聞きたくなる。

 

高度経済成長期、エコノミックアニマルと呼ばれた1960〜70年代、日本はしばしばこんな風に揶揄された。

「日本の経済は一流、政治は二流、文化は三流」

 

私はクラシックファンなので当時の事情を覚えているが日本ではトップオーケストラの座に君臨しているN響(NHK交響楽団)が海外公演を行った際、現地の新聞にこんな批評が載ったという。「学生オーケストラの方がまし」。

 

当時は日本人が金に任せて海外のブランド品を買い漁っていたこともあり「身に着けるものも食べるものも何でも一流でなければ気が済まない日本人が何故あんな酷いオーケストラに我慢出来るのかしら」と皮肉を言われたこともあったとか。

 

その日本のオーケストラも随分腕を上げた。何しろ1億人以上の人口があり、衰えたりとは言え世界3位の経済大国。練習環境の点でも指導者誘致の点ども世界ではトップクラスに恵まれている筈だ。サッカーでも同様、コスタリカクロアチアなどの人口4、5百万人の国と比べるのがそもそもおかしい。またもベスト8の壁などと甘いことを言っているが、自称サッカーファンに言いたい。

「いつまでこんなレベルの低いチームに我慢するつもりなのかしら。」

 

まあ、サッカーが勝とうが負けようがそんなことはどうでもいい。私が何とかしなければ危険と思うのは日本全体がファシズムに陥ってしまうことだ。例え4年に一度のこととはいえ。

https://www.y-history.net/appendix/wh1502-119_1.html

 

ファシズムの本来の意味は上記に任すが転用して例えば「禁煙ファシズム」という言葉があり、こんな風に使う。

分煙さえ認めず、全面禁煙を主張する昨今の禁煙運動は、まさにファシズムの様相を呈してきた。」

(分煙ファシズムと闘う、ベスト新書)

 

上の文章で分煙共産党批判、全面禁煙を習近平支持に置き換えるとファシズムの意味がよく分かると思う。中国では政権批判の書き込みをするとすぐ消され、共産党礼賛の記事に埋め尽くされた新聞が毎日発刊されると如何にも自由のない国のように言うがワールドカップ期間中の日本も正にこの通りではないか。どのチャンネルをひねってもサッカーのことばかり、数あるアナウンサーやコメンテーターの中にはサッカーには関心のない人も居ると思うが「私、興味ありませんので。」とすら言えない空気。こんなのどこかおかしくないか。

 

ことがサッカーのみに留まっているなら我慢もしよう。しかしもし、国家が大きな圧政の企みや不祥事から目を逸らせる為にこのお祭り騒ぎを故意に煽り立てているとしたらどうする。

 

言っておくが国の監視から自由な報道なぞ、どこの国にもにも存在しないし、マスコミに出ている人間なんて口先で何と言おうとみんな権力者、強者の側の者達ばかりだ。口を開けば自民党批判ばかり言っているサンデーモーニングのような番組があるが、ここに出ている連中なども消費税が20%になっても何の痛みも感じない奴ばかりだからな!