あらゆるスボーツ選手(過去現在問わず)で世界一有名な選手は誰か。ベーブ・ルース？野球ファンはそう思うだろう。でもそもそも野球をやっている国はごく僅か。ペレ？確かにベーブ・ルースより遥かに知名度は高い。でも他のあらゆるスボーツ選手を差し置いて圧倒的な知名度を誇るのはモハメド・アリその人なのである。
これは昔読んだ本を思い出しながら書いたが、この著者が別にボクシング関係者でなかったことは確かだ。
これも別の本で読んだ記事だがモーグルの上村愛子選手がアルペンスキーの皆川賢太郎選手と結婚した時も「皆川？誰やそれ。我等が上村選手がなんでそんな訳の分からない奴と結婚するんや。」という受け止めが日本では圧倒的だったが海外では全く逆の反応だったという。
こんな事を言うとその種目に取り組んでいる選手に申し訳ないがやはり世界的に注目されている種目とそうでない種目にはどうしょうもない壁がある。陸上競技でも男子100mと十種競技では全く注目度が違う。ウサイン・ボルトの名前は言えても十種競技の金メダリストの名前をどれだけの人が知っているだろう。同じことがスキー競技のアルペンとモーグルにも言えるのだろう。
処がこれが日本のマスコミの悪いところだがそういった種目の注目度ではなく、日本選手、中でも視聴率を取れそうな選手がいる種目を過剰に放送してしまうのだ。モーグルの上村選手は確かに可愛いくマスコミ受けした。でも5回も出たオリンピックでの成績は4位止まり。長野オリンピックで金メダルを取った里谷多英選手はどうしてくれる？(笑)
大谷翔平選手も同じことが言える。彼が如何に凄いとは言え、まだイチロー選手の域にはまだまだ達していないことは多くの野球ファンが認めているらしいが、この圧倒的な報道量はなんだ！イチロー選手がどれだけ活躍してもスポーツ枠で取り上げていたのに何故大谷選手は一般ニュース内で取り上げるのか。上村選手と里谷選手の場合と同じ図式か。
それに冒頭に書いたように野球なんてまともにやっている国はほんの僅か。WBCの予選でも分かるように2桁もない。だからオリンピックの種目にも選ばれない。テレビにもよく出る上智大学前嶋和弘教授が言っていたが一般のアメリカ人の殆どはWBCが行われていること自体知らないとのこと。日本ではあれだけ盛り上がったWBCの決勝の相手国がこれだったというのは悲しいがアメリカに於いてさえ、野球はこの程度の人気だと言うことだ。
いや、そんなことはない。球場では大谷コールで盛り上がっているではないか、野球ファンはそう言いたいだろうが例えば日本の指揮者が向こうのコンサートで拍手喝采を浴びていたからと言って、ホールから一歩出てその指揮者の知名度はどのくらいあるだろうか。それと同じことだ。
ここまで書くと私の言いたいことの察しが付くと思うが井上尚弥選手の動画に「我々は井上、大谷というふたりの歴史に残る選手と同時代に生きていることを誇りに思う」というコメントが多数付いていることに腹の底からの怒りを覚える。いいか、間違ってもこのふたりを同格視するなよ。
私がビッグモーターの前副社長ならそんな書き込みをした奴、片っ端からクビにしてやるのだが。
