これで済ますつもりか

 「我々にとって天皇とは何か」

https://amzn.asia/d/aesgZCT

見ると1971年の発売。こんな本を小学高学年か中学生で読んでいたのだから私も随分おませだったのだろう。内容は各界著名人にアンケートを送った回答をまとめたものだが、その質問は

①あなたは天皇に対して関心がありますか?

②あなたにとって天皇はどんな存在ですか?

天皇に戦争責任はあると思いますか?

④あなたは天皇制を支持しますか?

という大胆なもの。はたして今こんな内容の本が発刊出来るだろうか。今でも手元にこの本はあるが焦点の質問③に対する返答も「大いにある。」という意見から「全くない。」まで百人百様。

 

私の意見にもっとも近いのは誰の回答とは書かないが「ないとは言えない。ロボットに過ぎなかったと言うのならロボットに甘んじていた自身の無知不明に対しての責任を負うべき。」というもの。

 

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6495914

大谷選手が自分は知らなかった、裏切られたと述べた。

おいおい、それは無いだろう。まさか、それで終わらせるつもりではなかろうな。もし知らなかったのが本当としても知らなかったことに対する道義的責任は感じないのか。つい最近も耳にタコが出来るほど聞かされたが、それって政治家がよく言う「秘書が勝手にやった。」と全く同じ構図ではないか。政治家が知らなかったと言うのは許せないが大谷は騙されて可哀想なんて理屈は有り得ないからな。

 

今、小林製薬の紅麹問題が大変なことになっている。死者が複数出ている以上、社長の引責辞任は避けられないだろう。もし、社長が「部下がやった。私は知らなかった。」と言ったらどうなる?それに比べ大谷や政治家の認識の何と甘いことか。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/66d74adb28e77b9841088b03118f770eba18b36f

ニ階元幹事長が次の選挙に出ないことを表明。敵前逃亡であることは確かだし、暴言を吐いたり、最後の最後まで恥の上塗りのような失態を晒したが何はともあれ彼は辞める。

 

何だか大谷よりマシに思えてきた。

 

大谷ファシズムを問う

日本が初めてオリンピックに出場したのは1912年。戦争で中断した時期もあるので今日までおよそ100年として36500日。その間に日本が獲得した金メダルは夏冬合わせて186個。開催されていない期間も含めて単純計算すると凡そ200日に1個の割合、如何に希少で価値あるものか十分に理解出来る。だから金メダル獲得のニュースは一般のニュース番組やワイドショーのトップで取り上げられることには何の異存もない。

 

それを思うと、ここ1、2年のマスコミの大谷選手の取り上げ方は異常だった。まるで日本人が毎日金メダルを取ったかのような大騒ぎ。いや、大谷がウサイン・ボルトモハメド・アリなどと同じ位本当に世界的に見ても超の付く有名人ならまだしも、野球の認知度などほんの知れたものであることはオリンピックでの扱いを見れば見れば一目瞭然。野球はアメリカ国内においてすらメジャーなスポーツではないことは皆知っている。日本中が大騒ぎしたWBCアメリカ人は殆ど知らない(上智大学前嶋教授)が現実。それなのにこの間の大谷の扱いはまるでファシズムを思わせる気持ちの悪さだった。

「世界に衝撃が走りました」→大谷が怪我。

「世界に衝撃が走りました」→大谷が結婚。いい加減にしてくれ。阪神が優勝争いをすると関西のマスコミが寄ってたかって阪神一色になる。そのことには眉を顰める人も少なくないと聞くがそれを全国に、しかも時期を問わず年がら年中大谷一色になっているのが今のマスコミだ。そんな日本にプーチンのことをあれこれ批判する資格など全くない。

 

賭博問題。内容によっては永久追放も。https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/337874

通訳の水原氏が1日で180度証言を翻していることからも金で罪を被ったのだろうと凡その察しは付く。問題は果たしてその通りの司法判断が出来るのだが甚だ疑問ではある。

 

文春さん、あなたの出番ですよ!

 

 

 

死しても続く不公平

選抜大会、和歌山からは久し振りに2校出場したが早くも大会3日目にして全滅した。大学の難易度もそうだが野球の強さもその地方の繁栄度合いが如実に現れる。今だから正直に書くが私はもし関西大学に落ちたら滑り止めに中央大学を受けるつもりだった。当時は中央大学の方が明らかにランク下だった。なのに今調べるといつの間にか逆転している。北陸新幹線延伸で更に盛り上がる石川や人口が和歌山の7倍以上もある千葉の学校に敵う筈がない。

 

 

「事実は小説より奇なり」というが貿易研修センターでご一緒したSさんから聞いた労働災害ほど悲惨で気の毒な話も他にない。因みにSさんは貿易研修センターの同窓会東日本代表幹事、私は西日本代表幹事だ。

 

Sさんは製鉄会社勤務だったが、製鉄現場の溶鉱炉は冬でもほんのり温かい。それで休憩時間にその炉の中で昼寝していた人が居たのだが休憩時間明け、そうとは知らずに溶けた鉄を注入してしまった!・・・

 

何千℃もある鉄が何トンも降り注いだのだからたまったものではない。Sさんいわく、「影も形も残っていない。」身体も着衣も一瞬にして蒸発してしまうらしい。

 

テレビや新聞で死亡事故のニュースを聞かない日はない。交通事故、火事、色々あるが私が個人的に一番心が痛むのは勤務中の事故で亡くなった人だ。火災なら火事を起こした家の人より現場に突入して命を落とした消防員、クレーン車が突然倒れてきて巻き込まれて亡くなった交通誘導員などにより一層の哀れみと同情を覚える。

 

電通勤務の娘を過労自殺で亡くして。

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024031934211

この事件は当時大きく取り上げられた。確かにお気の毒だ。でも何か引っ掛かる。素直に憐憫の情が湧かない。東大卒の才媛、しかも美人。親からすればさぞや自慢の子供だったのだろう。でもあまりに揃い過ぎてはいないだろうか。私がひねくれているのかも知れないがこの子は将来を約束された子で他人の何倍も幸せになれる権利があったのに奪われてしまった。だから同じ命でも他人より重いのだと言っているように感じられてならない。

 

松本清張氏は40歳過ぎの作家デビューまで貧しい工員だった。後に長者番付常連となったある日回想してこう言っている。「自分など尋常小学校しか出ていない貧しい工員だったからもしその時に事故で命を落としていても最低限度の補償金も出なかっただろう。」

 

東大卒のエリートも突然の事故に巻き込まれて亡くなった交通誘導員も同じ命だ。しかも自殺は思い留まることも出来た筈だ。ある救急病院の医師は同じ程度危険に晒されている患者が同時に運ばれて来たらどう優先順位を付けるか聞かれはっきり言った。「第一優先は労災事故、自殺を図った者は一番後回し。」

 

なのに世間は、マスコミは、死してもまだ強者の味方をする。火災現場に飛び込んで命を落とした、或いは交通誘導員の事故遺族を取り上げた番組を作ったことがあるか。

 

あまりに不公平ではないか。

 

 

 

本音を申せば

久し振りに痛快な言辞を聞いた。発言の主は井口智昭氏。テーマは少子化対策

少子化対策をする程、少子化が進む。

・婚姻が減っているのに子供予算を増やしても無駄になるだけ。

・保育園を増やすから働きたくない女性が働かざるを得なくなっている。・・・

 

いやー、おっしゃる通り。大体、私は有識者会議なるものを信用していない。昔、車は如何に社会に害をもたらしているかというテーマで集まってもらおうとしたら何人かの有識者から送迎の車がないというクレームが入ったという笑うに笑えない話があったが、こんな恵まれた連中に何が分かると言いたい。少子化にしても教育に金がかかる、保育園が足らないなど、相も変わらぬ理由付けをして満足しているが本当にそうか。アンケートでも同様の結果が出ている?世論などマスコミの報道に簡単に誘導される。野球のことなど何も知らない俄か大谷ファンの多さを見ればそれは明らかだ。

 

子育てに一番大切な時期に子供を保育園に預けて夫婦で働く。何の為?子供をいい学校に行かせたい、その為に塾に行かせたい、習い事もさせたい。だから母親も働いてお金を稼がなければねらない。何かおかしくないか。

 

私達が子供の頃は専業主婦が当たり前だった。私立校もあるにはあったが公立校に入れない子供の為の下請け的な存在。大抵の子供は高校までは地元の公立校に行くのが当たり前だった。時代が違う?何を言うか。先生は今より遥かに尊敬されていたし、何より日本人はどんどん馬鹿になっているではないか。

 

まあ、少子化の議論は措く。

 

同性婚訴訟で違憲判決。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9a88c2aafd58813ef8498f564a262c2e7c67f169

 

こんなことを書くのは非常に気が引けるが、将来もし災害に遭うのなら大災害に限る。被害地域がごく限られた大雨、地震等で家が崩壊したとする。こんな場合特別扱いされることはまずない。処がこれがその地域全体を飲み込むような大災害ならば国も保険会社も「本当は適用外だが被害の大きさに鑑み」などと理屈を付けて特別扱いが許される。被害に遭った家からすれば自宅が崩壊したという事実は全く同じなのに。チャップリンの「殺人狂時代」に「1人殺せば犯罪者だが百万人殺せば英雄だ。数が事態を神聖化する。」というあまりに有名なセリフがあるがここにもその理屈が通用している。

 

同様に言いたい。どうせ性的倒錯者になるのなら同性愛に限る。かなり前に読んだ本なので詳細は覚えていないが人間の性的嗜好を細かく分けると何十、何百種類になるという。私は全く理解出来ないがアダルトビデオに熟女やロリコンという分類があることは承知している。ではロリコンの人が16歳以上の女性としか結婚出来ないのは違憲だと訴えたらどうなるのか。同性愛者は1%いるがロリコンは0.1%だから黙れと言うのだろうか。

 

まあ、どちらにせよ身内にも知り合いにも居ないのでどうでもいいのですがね。

 

(記)2022/4の民法改正により男女とも結婚は18歳からになったらしい。何だ、改悪してるじゃないか。

 

 

 

 

日本とイタリア

えっ、カイロスが爆発した?何のこと?もう忘れた。忘れたい。今日のトップニュースは各局とも軒並みこの話題。次のニュースはというと自民党和歌山県連が開催した破廉恥パーティ。国会で岸田首相が責められている。

 

何年か前、当地でクラシックコンサートかま催された。有料券では捌き切れなかったのだろう、客席を見渡すと明らかにタダ券、優待券で来たと思われる人が大勢いる。何だか悪い予感がしたが見事に的中。曲が終わらない内に拍手をする位はご愛顧、携帯は鳴る、曲の途中なのに出る客がいる。反対に入って来る客もいる。指揮者やオーケストラの皆さんはどれだけ呆れていることか。どうか気を悪くしないで欲しい。

 

今日のニュースも同じ、ロケットの失敗も破廉恥パーティも私とは何の関係もないが思わずすまんと心で呟く。いや、これだけ不祥事や失敗が続くとは和歌山県全体が大殺界に入っているのかも知れない。県民の方はくれぐれもご用心。

 

和歌山のように忘れ去られるよりは遥かにマシだがマスコミの大阪の描き方も相当に性質が悪い。先ず言葉、全国の人が汚い言葉、下品な言葉として認識している大阪弁、あれは大阪弁ではなく、吉本弁だ。他にも大阪の人は信号を守らない、駅のホームで並ばない、エスカレーターで立ち止まっていたら睨まれる等、散々な言われ方をする。私は時々大阪に行くがそんな人を見たことがない。いや、信号を守らない人、ホームで並ばない人は一定数居るだろうが他の県に比べて際立って多いとは思わないし、ヒョウ柄の服を着ているおばちゃんに会ったこともない。

 

面白い話がある。荒っぽい運転が多いと言われる大阪、中でも泉州(大阪南部)ナンバーは特に怖いので要注意と言われるが、その泉州ナンバーの運転者が言った。「我々の運転より和歌山ナンバーの方が遥かに怖い。」

 

この話の可否は知らない。しかし怖い運転とは、わざと危険な走行をするだけではなく、常識力やマナーの欠如でまともな運転が出来ないということを含めるなら充分に有り得る話だ。泉州ナンバーの皆さん、怖い想いをさせてすまん。わしゃ、岸田か。

 

 

今この本を読了した。https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/052900353/

 

事程左様に県民性ひとつでも一概に言えないのに国民全体となると決め付けることは更に困難だ。この本もその位の気持ちで読めば丁度良いと思う。ただ、巻末のこの文章は大いに考えさせられ、示唆に富む。

 

著者は年に何回も日本とイタリアを行き来するらしいが日本に帰って来ると本当に感動するという。空港にゴミは落ちていないし、通関で長時間待たされることもない、荷物もすぐに出て来る。電車は遅れないし、サービスも完璧。それに比べてイタリアは全てが真逆。空港は汚く、トイレはいつも清掃中で使えない、電車は遅れるし、サービスは最悪。

 

それなのに街で出会うイタリア人はのんびりして、楽しそうで、時間的にも精神的にも余裕が感じられる。日本はこれだけ社会のシステムが正確に機能しているのに電車に乗ると昼でも眠りこけている人も多く、ひどく疲れているように見える。・・・

 

記憶で書いたので一部不正確かも知れない。でもその通りなのだろうなあという想像は付く。名前は忘れたがある外人さんも書いていた。「私は何十年も前から毎年何回も日本に来ているが来るたびに日本人の顔が険しくなっているような気がする。」

 

この違いは何だろう。大阪の人はイタリア的とよく言われる。今こそ日本人全体が大阪の人に学ぶべき時なのかも知れない。

 

 

和歌山哀歌(エレジィ)

(3/9記)

関西国際空港が出来た時、評論家の竹村健一さんは「これから和歌山が発展する。」と言った。大都市東京を挟んでそれまでは神奈川県側ばかりが発展してきた。しかし成田空港が出来てから千葉県側の発展が著しい。同様に今までは大阪を挟んで兵庫県側ばかりが発展してきたが関空が出来たので和歌山にも千葉県と同じ事が起こる、と。

 

ては、実際そうなったのか?考えるまでもあるまい。

 

今日未明、和歌山で地震があった。私はたまたま起きていたが、かなり強い揺れだった。すぐにNHKを付けたが全くテロップが出る気配がない。業を煮やしてチャンネルサーフィンをしていると朝日放送地震速報が出て概要を知ることが出来た。和歌山市の震度は3だったことを知った。

 

震度1や2ならともかく、震度3ならトップで取り上げるだろうと7時のNHKニュースを見た。確かにトップは地震のニュースだった。但し千葉の地震。こうなればついででも良いから触れてくれ。「和歌山でも地震がありました。」というアナウンサーの声を待った。しかしその願いも空しく完全にスルーされ、次のニュースに移った。

 

「この世で死ぬことより辛いことがひとつだけある。生きながらにして忘れ去られることだ。」という言葉があるが今の和歌山は正にその良い見本だ。

 

しかし、今日はそんな和歌山にとって久しぶりに明るいニュースがある。日本初の民間ロケット、カイロスの打ち上げが串本町で行われる。久々に全国ニュースで和歌山の名前を聞くことが出来る!私もテレビ和歌山の動画配信チャンネルで生中継を見守った。現地の天候も申し分なさそうだ。カウントダウンが始まった。さあ、飛べ!・・・

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240309/k10014384401000.html

 

まさかこんなことになるとは。こんな不名誉なニュース、今朝の地震と同じくスルーしてくれ、必死の祈りも虚しかった。昼のニュースから夜のニュース、トップニュースは全てこの話題。お前ら(放送局)、打ち上げ前はこれほどロケット発射を取り上げていたか?飛ばす前は全く取り上げようともしなかったくせに失敗したら鬼の首を取ったかのような大騒ぎ。おかしくないか。失敗したのは東京の会社だが嫌でも和歌山、串本の名前が連呼される。マイナスになれこそすれ、プラスイメージになることは、けしてあるまい。

 

でも上記の言葉通り、たとえバッド・ニュースでも忘れ去られるよりましか。無理にでも明るく振る舞おう!そう决心した矢先にまたしてもこんなニュースが飛び込んできた。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/fe377e138e67551379b7761cec59eb329db735a1

 

正に弱り目に祟り目。もう忘れ去られたい。