日本とイタリア

えっ、カイロスが爆発した?何のこと?もう忘れた。忘れたい。今日のトップニュースは各局とも軒並みこの話題。次のニュースはというと自民党和歌山県連が開催した破廉恥パーティ。国会で岸田首相が責められている。

 

何年か前、当地でクラシックコンサートかま催された。有料券では捌き切れなかったのだろう、客席を見渡すと明らかにタダ券、優待券で来たと思われる人が大勢いる。何だか悪い予感がしたが見事に的中。曲が終わらない内に拍手をする位はご愛顧、携帯は鳴る、曲の途中なのに出る客がいる。反対に入って来る客もいる。指揮者やオーケストラの皆さんはどれだけ呆れていることか。どうか気を悪くしないで欲しい。

 

今日のニュースも同じ、ロケットの失敗も破廉恥パーティも私とは何の関係もないが思わずすまんと心で呟く。いや、これだけ不祥事や失敗が続くとは和歌山県全体が大殺界に入っているのかも知れない。県民の方はくれぐれもご用心。

 

和歌山のように忘れ去られるよりは遥かにマシだがマスコミの大阪の描き方も相当に性質が悪い。先ず言葉、全国の人が汚い言葉、下品な言葉として認識している大阪弁、あれは大阪弁ではなく、吉本弁だ。他にも大阪の人は信号を守らない、駅のホームで並ばない、エスカレーターで立ち止まっていたら睨まれる等、散々な言われ方をする。私は時々大阪に行くがそんな人を見たことがない。いや、信号を守らない人、ホームで並ばない人は一定数居るだろうが他の県に比べて際立って多いとは思わないし、ヒョウ柄の服を着ているおばちゃんに会ったこともない。

 

面白い話がある。荒っぽい運転が多いと言われる大阪、中でも泉州(大阪南部)ナンバーは特に怖いので要注意と言われるが、その泉州ナンバーの運転者が言った。「我々の運転より和歌山ナンバーの方が遥かに怖い。」

 

この話の可否は知らない。しかし怖い運転とは、わざと危険な走行をするだけではなく、常識力やマナーの欠如でまともな運転が出来ないということを含めるなら充分に有り得る話だ。泉州ナンバーの皆さん、怖い想いをさせてすまん。わしゃ、岸田か。

 

 

今この本を読了した。https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/052900353/

 

事程左様に県民性ひとつでも一概に言えないのに国民全体となると決め付けることは更に困難だ。この本もその位の気持ちで読めば丁度良いと思う。ただ、巻末のこの文章は大いに考えさせられ、示唆に富む。

 

著者は年に何回も日本とイタリアを行き来するらしいが日本に帰って来ると本当に感動するという。空港にゴミは落ちていないし、通関で長時間待たされることもない、荷物もすぐに出て来る。電車は遅れないし、サービスも完璧。それに比べてイタリアは全てが真逆。空港は汚く、トイレはいつも清掃中で使えない、電車は遅れるし、サービスは最悪。

 

それなのに街で出会うイタリア人はのんびりして、楽しそうで、時間的にも精神的にも余裕が感じられる。日本はこれだけ社会のシステムが正確に機能しているのに電車に乗ると昼でも眠りこけている人も多く、ひどく疲れているように見える。・・・

 

記憶で書いたので一部不正確かも知れない。でもその通りなのだろうなあという想像は付く。名前は忘れたがある外人さんも書いていた。「私は何十年も前から毎年何回も日本に来ているが来るたびに日本人の顔が険しくなっているような気がする。」

 

この違いは何だろう。大阪の人はイタリア的とよく言われる。今こそ日本人全体が大阪の人に学ぶべき時なのかも知れない。