横山やすしさん

カーナビで目的地を設定する際、先ず電話番号、なければ名称、それもなければ住所という順番で検索する。困るのはたまに住所を入力しても「その住所はありません」と表示される場合があることで、そんな時は近くと思われる所まで行って捜す他ない。住所がないということはそのナビが販売された頃には未だ無住所地だったことだろう。これだけ人口が減っているのにまだ人の住む地は広がっている。

 

昨日のクローズアップ現代は水道クライシスというタイトル。水道事業が全国的に苦しい状況にあるのは人の住む地は広がっているのに使用量が減っていることが大きいという。そりゃそうだ。「お宅は隣の家から離れているので水道は使えません。」という訳にはいかない。これから全国的に水道料金の値上げは避けられそうにない。

 

値上げと言えば本年10月から郵便料金も値上がりする。ハガキは63円から85円に、封書は84円から110円になる。理由は水道と似たようなものだろう。前のハガキ値上がり時は特例で年賀状だけは旧料金で出すことが出来たが今回はそんなアナウンスもない。さて来年からどうしたものか。

 

メールもSNSもない時代、各種懸賞や番組への投書やリクエストの手段は専ら郵便だった。今となっては笑い話だがこんな失敗もあった。秋ひとみさん、何度も書いているように私が唯一お熱を上げたアイドル。テレビのレギュラー番組が2、3あったが何れも関西圏での放送はなく、悔しいな思いをしていた。が、ある時、雑誌でラジオ番組のレギュラーを始めたことを知った。ラジオなら聞けるかも知れない。放送キー局のTBSラジオに問い合わせの往復ハガキを出した。数日後返信が届いた。何とひとみさん自身の直筆!

 

○様へ♡

✕月から和歌山放送でも「(番組名)」がO.A.されることになりました。これからも応援してくださいね!  (日付、サイン)

 

天にも舞い上がるほど嬉しかった!とは残念ながらならなかった。生来悪筆の私はなるべく字を書きたくなかったので往復ハガキの返信欄に父親が持っていた住所印を押印した。一応内(私の名前)を添え書きしていたのだが気付いてもらえなかったようで、○様へには父親の名前が記されていたのだ。しかもご丁寧に♡まで付けて!私はこの時ほど自身の悪筆を恨んだことはない。

 

 

「天才伝説 横山やすしhttps://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163537504

20年以上前の本だが無類に面白かった。著者は関西の人間でも関西に住んでいる人間でもないので余計な固定観念や思い込みが無く、より「やっさん」の真の姿に迫ることが出来たのだと思う。

 

この本を読んで昔やすしさんがMCを務めていたラジオ番組に投書し、紹介されたことを思い出した。今お前は横山やすし、又はやすしきよしのファンだったか?と聞かれたら特に好きでも嫌いでもないと答えるだろうが悪筆の私が手紙を送るくらいだから好きだったのかも知れない。

 

と言っても書いた内容はごく子供じみたもの。「もし(コメディNo.1の)前田五郎さんに西川きよしさんと坂田利夫さんを交換してくれと言われたらどうしますか?」というもの。

 

やすしさんの返答は今でも覚えている。言下にこう言った。「断る!金と銀は変えられん。」

今思えば顔から火が出るような幼稚な質問。番組の担当者もよく採用してくれたものだ。

 

「あほんだら、しょうもないことを聞いてくんな!」と言われなかったことに感謝。