テレビ和歌山に「あのじゅうよ〜」という番組がある。
https://www.tv-wakayama.co.jp/bangumi/anojuyo/
ここにも書かれているように昔の映像、写真を見てあの頃は(活気があって)良かったなぁと懐かしむ番組。確かに昭和40年代のぶらくり丁など心斎橋もかくや、の賑わいぶりだ。
普通、昔の映像を見た時は今はビルだらけのゴミゴミした街になってしまったけど昔はこんなに自然豊かでのんびりした風景が広がっていたんだと懐かしむのが普通だと思うが和歌山の場合、それが全く逆になってしまっているのが哀しい。昔はこんなに賑わっていたのに、こんなにたくさんの店があったのに。
その分自然が戻っているのならまだしも救いはあるが残されたのはシャッター商店街と幽霊ピル・・・。
前に少し触れたNHK「プロジェクトX」の神回、「VHSビデオ窓際族が世界規格を作った」の再放送が昨日あった。
良かった。今回も勿論感動した。しかし初めてこの番組を見た時(2000年)と感じるものが何か違う。
私の記憶が確かなら2000年当時はまだDVDレコーダーは普及しておらず、どの家庭もまだVビデオデッキを使っていた。(因みに我が家がDVDレコーダーを買ったのは2003年。何故覚えているかと言うと買って間もなく「冬のソナタ」の放送があったから。この私の購入はかなり早い方で仲間内では誰一人持っていなかった。)
つまり2000年当時VHSはまだまだ日本標準であり、世界標準だった。毎日当たり前のように使っている製品が日本人による発明。こんな嬉しく、誇らしいことはない。
ところが今はどうだ。録画の主流はテープからDVD、HDDと移り変わり、今はもう録画という概念が若者を中心に無くなりつつある。つい何年か前まで子供達からDVDのコピーをしきりに頼まれたものだが今はそれも昔。見たいものがあれば配信サービスで何時でも見られる。ほんの20年前まで各家庭でテープに録画していたことが嘘のようだ。
この配信という技術の発展にどれだけ日本が関与してきたのか詳しくは知らないが限りなくゼロに近いだろう。VHS以降、これは日本が作ったと言える世界規格は生まれているのだろうか。
つまりこういうことだ。
2000年にこの番組を見た時の反応。
「やるじゃんニツポン!この調子でまた次の世界規格を作ろうぜ!」
現在2024年の反応。
「へーっ。昔の日本人は偉かったんだ。そんなことより昨日のゲームの続きの方が大事。あっLINEが来たので失礼。」
プロジェクトXのサブタイトルは確か「挑戦者たち」だったと思うが「あのじゅうよ〜」に変えたらどうか。