適材適所

今日の読売新聞人生相談。背が低いのでバレーボールの試合に使ってもらえない。https://www.yomiuri.co.jp/jinsei/20240524-OYT8T50052/

 

回答者は増田明美さん、とくれば大体内容は想像が付く。「私も小さかった。だから人の何倍も頑張った。」

 

読んでいないが、およそそんな回答だろう。確かにこれ以上模範的な回答は考えられない、でも相談者はこの回答で納得するだろうか。少なくとも私なら満足できない。

 

増田明美さんは150センチあるかないかの身長なのに世界レベルの選手になった。それには勿論本人の血の滲むような努力があったに違いない。しかし同じような人が例え増田さんと同じ程度に頑張っても同じ結果が得られるとは限らない。むしろごく少数と言ってもいいだろう。

 

「偏差値40の私でも東大に入れた」

「好き放題食べても10キロ痩せた」

「専業主婦が1億円めた」

書店に行けばこんなタイトルの本をよく見る。確かにそんな人もいるのだろう。

 

以前、ある番組で見た90何歳かのお婆さん、運動と野菜が大嫌い、肉は牛肉しか食べない、特に脂身が大好き、コーヒーには必ず角砂糖5、6個。およそ健康的とかけ離れた生活習慣なのに健康診断をしても何処にも悪い所がない。こんな人も居るのた。井上尚弥がボクシングの、大谷翔平が野球の天才とすればこのお婆さんはさしずめ健康の天才と言っていいだろう。

 

「努力は天才に勝る」

「努力の前に不可能なし」

「諦めなければ夢は叶う」

自分でそう信じる分には勝手だが他者を説得する言葉としては使って欲しくない。

 

ではお前ならこの相談に何と答えるのか?

 

また考えておきます。