サントリー トリスエクストラ生産完了

「一滴も酒を飲まなかった最後の日」は何時だろう。少なくともここ数年はない。多分だがピロリ菌除去の薬を服用した時、だから7、8年前か。

 

単なる酒の強さなら私はそれ程上位ではないかも知れない。現に妻が本気で飲めば私より強いと思う。ただ日々の飲む量ならかなり上の方に入るのではないか。MENSAとは知能指数が人口の上位2%の人らしいが、私も酒界のMENSAなら会員になれるかも知れない。

 

前にも書いたが私が社会人になった頃の居酒屋の酒メニューはビールか日本酒のみ。焼酎は九州のローカルドリンクだったし、ウイスキーはバーやスナックでポッキーやナッツをつまみながらちびちび飲むもの。残念ながら私、この種の店とは縁がなかった。

 

ここ何年か私の晩酌はほぼレモンチューハイ一択、たまに他のものも飲むがメインはあくまでチューハイだった。それが何をきっかけにか今年に入って飲む酒がまたビールと日本酒に先祖返りしている。不思議なものでチューハイを飲んでいた時はあんな苦いものよく飲んでいたなあと思っていたビールを今飲み始めると逆にチューハイに対してよくあんな甘いものを飲んでいたものだと我ながら不思議な気持ちになる。

 

トリスエクストラ終売。

https://products.suntory.co.jp/0000000038/index.html

 

ビール→チューハイ→ビールと変遷してきた我が飲酒遍歴に於いてハイボールは常に「2杯目の友」であり続けた。何しろ炭酸水さえ冷やしておけば何時でも飲める。濃さも自由、炭酸は2日は保つので飲む量も自由。こんな結構な「2杯目」はない。

 

問題はウイスキーに何を買うかだが、ウイスキーほど値段差のある酒はない上に、ウイスキー自体最近目に見えて値上がりして頭痛の種になっていた。例えばサントリーの角瓶やジョニーウォーカー赤ラベル、ついこの前まで1000円を大きく越えない値段で買えていたのに今は2000円に近い方の1000円代、そう簡単に手を出せる価格ではなくなってしまった。1000円以下で買えていたホワイトホースも大きく上がった。ニッカクリアテイストやトリスクラシックは値上げもせず安いがもう少し良い酒を飲みたい。

 

そんな中、トリスエクストラは実に有り難い酒だった。私感だが値段はトリスクラシックに近いのに味は角瓶に近い。問題はあまり店で見かけないことだ、と思っていたら何と終売とのニュース。

 

ある商品が生産を終えるのは主に2つの理由が考えられる。売れないか、採算が取れないか。大半が前者であろうが後者の代表例としてアサヒのスーパーイーストを挙げたい。スーパードライと同時期に発売されたこのビール、あっという間に市場から消えたので死んだ子の齢を数えるような気持ちもあるのかも知れないが今でも売っていれば迷わず選ぶと断言してもよい程美味かった。

 

トリスエクストラが生産完了になるのも同じ事情ではないかと私は秘かに確信している。角瓶のように値上げすれば良いではないかとも思うがブランドイメージがそれを許さなかったのだろう。

 

思い当たる店を片っ端から廻つたが何処にも置いていない。