人生の達人 - sadajishohei’s blog

もう何度も触れたので付け足すことはない。

大阪の飲み友達、Hさんと知り合ったのは20年以上前の滋賀県在住時。当時は旅行会社に勤めていたがこの人ほど波乱万丈の人生を送ってきた人を他に知らない。

ボタンの掛け違いはHさんの奥さんが某化粧品会社のセールスに手を染めたことに始まる。最初は軽い小遣い稼ぎのつもりだったと思うが売り上げを伸ばす程、利益(取り分)も大きくなるというシステムにいつの間にかのめり込み、気付けば家庭を省みない程にまで没入してしまった。その頃私も一度だけ奥さんと会ったことがあるが、初対面の私や私の妻にも商品を勧めてくるのには正直閉口したことを覚えている。

程なくしてHさんは離婚。離婚の詳しい経緯は聞いていないが2人の子供は奥さんが引き取ることになり、Hさんは住んでいた豊中のマンションを一人寂しく後にした。そして何があったのか会社も辞めてしまう。そう言えば退職の理由は聞いたのか、聞いていないのか。とにかくその後の職歴が凄まじい。なんでそんなことになったのか分からないのだがまともな仕事(会社)に勤めていないのだ。

一例を挙げるとその会社(？)では朝一にすることが全員揃っての腕立て伏せ。それを終えると2人一組で町に繰り出す。そして適当な家を見つけると玄関ベルを押し、一言。

「ただ今無料で排水管の点検を行なっていますが、見ましょうか？」

家人の承諾を得ると如何にもあたかもそれらしき作業の動作の真似事をして、目を盗んで予め用意しておいた汚れた配管内の写真とこれも用意しておいた汚水の入ったペットボトルを持って改めて家の人に見せる。

「こんなに汚れてます。早く清掃しないと大変なことになりますよ。」

これってテレビなどでよく見る典型的な詐欺まがいの行為ではないか！まさか私の知り合いがこんな所業に手を染めていたとは。

そう言えば、別の友人の兄弟の配偶者の実家が統一教会の信者だと聞いた。彼もつい最近までその事を知らなかったらしい。

統一教会と言い、この詐欺行為と言い、日頃自分には関係ない、所詮はテレビの中の出来事と思い込んでいることはけして他人事ではない、そんな事をつくづく感じさせられる。いわんや交通事故や火災などいつ自分の身近に起こっても不思議ではない。

勿論、Hさんはその会社はとっくに止めて、数年前からタクシーの運転手をしている。

以下、続く。