最近起こったことの記憶はさっぱり駄目になったのに昔覚えた言葉や出来事はしっかり脳裏に焼き付いている。この「風が吹けば桶屋が儲かる」もはっきり覚えている。
①風が吹けば砂が舞う
②砂が舞うと盲人が増える
③盲人は三味線弾きになるので三味線の需要が増える
④三味線を作るのに猫の皮が必要なので猫が減る
⑤猫が減るとネズミが増える
⑥ネズミは桶を齧るので桶の需要が増える
⑦桶屋が儲かる
どんなもんだ。
齢と共に暑さにも寒さにも弱くなり(確か30代頃は真冬でも裸足で過ごしていた。今なら考えられない。)、昨日も石油ファンヒーターを買い足した。
何事に付け、人より安く買えること程嬉しいことはない。特に私はそうだ。今回のファンヒーターは、正にそれ。どの通販サイトを見ても最安13000円程するのだが今回11000円で購入することが出来た。この経緯が「風が吹けば桶屋が儲かる」を地で行っている。
ことの始まりは通販で買って一昨日着いた石油ストーブ。単2電池4本必要とのことで家にある電池を掻き集め、いざ点火しようしても火が点かない。買ったばかりだから勿論無償で補修点検もらえる、明朝メーカーに電話しようと決めたものの、念の為に取説の点火しない場合というページを見ると電池についてこんなことが書かれている。これをクリアしておかなけれはきっとその点を指摘されるに違いない。
電池は使用期限内のものをお使い下さい。
電池は同一品をお使い下さい(アルカリ電池推奨)。
一部の海外製、また100円均一店等で売られている電池では点火しない場合があります。
電池に使用期限なんてあるのか!見ると確かに書かれている。とっくに切れているではないか。時計やリモコン用には何の問題もないがストーブ点火用には駄目なのか?
寒い中、夜の街へ電池を求めて繰り出した。1軒目。マンガン電池は沢山あるのにアルカリ電池は違うメーカーのが2本ずつのみ。これでもいいかと思ったが変に几帳面な私。2軒目に行ったのが最寄りのホームセンター。ここで目的通りアルカリ電池4本買ってレジに向かう途中、そのファンヒーターとご対面した。「展示品限り」の紙を貼られ値段は1万円ちょうど。閉店間際(蛍の光が流れていた)なので今日売れることはないだろう。
家に帰って妻に話すと孫が来た時ストーブだと危ないのでエエんちゃう。よし、ということで昨日の朝一番に行って買ったという次第。しかも前日はなかった展示品の前に新品が置かれていて店員さんに聞くと同じ値段にしてくれるとのこと。今年一番の慶事と呼ぶのは言い過ぎか。
しかし、このファンヒーターに辿り着くまでにどれだけの偶然が重なっていることか。
①そもそも家にあった電池で点火していれば夜の街へ繰り出していない。
②1軒目の店に同一メーカーのアルカリ電池が揃っていれば2軒目のホームセンターに行っていない。或いはマンガン電池でもいいやと妥協していても同様。
③そのホームセンターには100均店も併設しており、一瞬そこでもいいかと迷った。もし100均店で電池を買っていればファンヒーターと出逢うこともなかった。駐車場と100均店は2階なので1階に降りることはない。
他にももっと偶然はあっただろう。直ぐに電池を買いに行くという行動を起こしていなければ、多分Joshinかドン・キホーテで買っていただろう。そうなればファンヒーターとの運命的な出逢いは無かったのだ。
で、肝心のストーブだが新品のアルカリ電池でも駄目で早速点検の予約をした。でもそのお陰で・・・。