その言やよし

10/3記

今日の昼のニュースは大谷一本槍だった。夜もこれでは堪らんと危惧していると夕方のニュースはジャニーズ一本槍。やれやれ。他に報じることはないのか。

 

でも他に見るものとてなし、そのうち違うニュースに切り替わるかも知れないと期待しつつ見ているとジャニーズ問題に関する街頭インタビューが始まった。答えるのは専ら若い女性。別に名前を変える必要はないなどの意見が出る中、ある大阪の女の子が言った。

 

「私達がジャニーズに使ってきたお金が賠償金に充てられるのは何か違うと思う。」

 

「如何にも大阪やな。」それを見ていた妻が笑った。放送局も大阪のファンだからこのインタビューを取り上げたのかも知れない。でも、ちょっと待て。

 

よくドラマや再現フィルムで怖いおっちゃんが話す言葉は大阪弁、下品なおばちゃんが話す言葉は大阪弁、同様に金勘定にうるさい人間が話すのも大阪弁、とステレオタイプのような使われ方をするが本当にそれで良いのか。我々も隣県の人間として抗議すべきではないのか。

 

それに何よりこの大阪の女の子の言っていることは100%正しいではないか。ジャニーズ事務所がこれから賠償金にいくら使うのか知らないがその原資の全ては事務所の売り上げ、即ち多くのファンが費やしてきたお金から支払われることは間違いない。この子もそうだし他のファンも応援するタレントがいるからこそ喜んでお金を使いはするが、まさかジャニー喜多川の性犯罪被害者への賠償金を支払う為にお金を使ってきた訳ではあるまい。

 

言うまでもなく、この理屈は納税者である我々国民と国地方との関係にもそっくりそのまま当てはまる。税金が無駄に使われていないか、変な使われ方をしていないか、我々にはそれを監視する義務と責任がある。

 

お上のすることには何でも平伏服従の東京とは違うのだ!という誇りをこの女の子に思い出させてもらった。

 

何の関心もなかったニュースから思わぬ収穫があった。こんな若者がいる限り日本はまだまだ捨てたものではない。